文化祭【#シロクマ文芸部】
文化祭の演目を生徒たちだけで決める会議、それが「内容限定会議」通称『ナイゲン』だ。
自主自律を標榜する我が校の伝統行事である。ただ、なんでも自由に演目を決めていいわけではなく、そこにはルールがある。そのルールに則り各クラスの代表者による全会一致の承認を得て演目が決定するのだ。
初めて文化祭実行委員会の委員長を務め、緊張と不安の連続だった。3日間にわたる会議の末、ようやく全会一致の決議に至るところまできていた。
『文化祭実行委員長、至急職員室まで来てください』
「委員長。職員室まで来てくださいだってさ」
「それより先に決議を採って早く解散しようぜ」
『文化祭実行委員長、至急職員室まで来てください』
「だいぶ急いでいるみたいよ」
「それより先に決議を」
「ちょっと、職員室に行ってきます。5分間休憩します」
急ぎ足で職員室に向かった。
「おお、委員長。来たか」
「先生、何でしょうか?」
「どこか1クラスだけ文化祭の演目を変更して欲しんだが」
「えっ!今からですか?」
「申し訳ないが、よろしく頼むよ」
「そんな…」
先生に押し切られてしまった。僕は重い足取りで『ナイゲン』に戻った…
今回は劇団アガリスクエンターテイメントの代表作である『ナイゲン』をプロローグ風に紹介してみました。
(見出しの画像は公式HPより引用させて頂きました)
ここから、どこのクラスの演目を変更させるのか、会議に不慣れな高校生たちによる泥仕合がはじまることになります。青春群像会議コメディーです。
続きが気になる方はこちらをどうぞ。
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