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知らないと損をする!ビジネスシーンに活用できる「人称」という概念

みなさんは「人称」という言葉をご存知でしょうか

中学の英語の授業で
1人称:I=「私を示す代名詞」
2人称:You=「あなたを示す代名詞」
3人称:He、She=「彼、彼女を示す代名詞で第三者を指す」
と習いましたね

今回は、
これらを成長の尺度 や 成熟度に置き換えて
自分自身 や 会社メンバーなどの評価基準として
今日からすぐに使える概念を紹介します

自身の振り返りや、後輩にアドバイスする際など
とても参考になる概念ですので、宜しければ最後までお読みください


さて、その「人称」とは わたしが尊敬してやまない
故 石原明先生の「すべてが見えてくる飛躍の法則(ビジネスは、〈三人称〉で考える)」という書籍で紹介されたものです

その中で 人称とは
「視野の広さ」+「思考する時間の長さ」と定義されていますが、それだけでは ??? ですよね

そこで、
ビジネスでありがちなシーンを例に
1~3人称までをどのような視点で捉えるかみていきましょう

1人称とは

ある営業マンが帰りがけに鳴った会社の電話に出ると
得意先からのクレームでした。どうやら納品物に問題があったようですが、あいにく担当者は帰宅しています

対応できる人がいないと伝えても
相手の怒りは収まらず、結局「明日改めて電話ください!」と言って電話を切ってしまいました

そんな対応をされた相手からの信頼は急降下して
次回以降の取引がなくなってしまう深刻な事態に陥いることだってありますね

この場面の営業マンの対応は
得意先の方の気持ちなど察することもせず自分本位
この状態を1人称といいます

そして思考の時間は
いち早くその場を切り上げて家路につきたいという
僅か1時間先までを考慮した短いものです


2人称とは

ある営業マンが帰りがけに鳴った会社の電話に出ると
得意先からのクレームでした。どうやら納品物に問題があったようです、あいにく担当者は帰宅しています

ここでどれほど事態が深刻なのか?
まずはどのような対処が必要なのか?
などを探るべく、お客様の立場で真剣に聞きます

話を聞いていくうちに、お客様の意見を要望にも適う明日の対処方法を見出すことができ
一旦、翌朝改めて担当者から連絡させる旨を約束して、安心してもらい電話を置きました
そして次の日の朝、この状況を担当者に共有し得意先との関係は無事に継続されました

この場面の営業マンの対応は、
相手(お客様)の立場で物事を考えられる2人称の状態です
思考の時間は、得意先との良好な関係を継続させる
一躍を担ったという意味では1人称に比べると
だいぶ長いものになりました


3人称とは

ある営業マンが帰りがけに鳴った会社の電話に出ると
得意先からのクレームでした。どうやら納品物に問題があったようです、あいにく担当者は帰宅しています

ここで2人称と同様に、
お客様の立場で真剣に話を聞き、翌日対応を約束し
相手方に安心してもらって電話を終えました

その後、すでに帰宅していた担当者へ一報し
内容の共有と当日中に準備しておく資料、外部のパートナー会社への手配をお願いがないかなどを確認し
対応しました

さらには翌日の朝礼の際に、発生したクレーム内容を部内のメンバーに共有し、直後の事故防止に関与する働き掛けを行い、後日、関係者を集めて再発防止を考えるミーティングのスケジュールを設定しました

この場面の営業マンの対応は、
相手(お客様)の立場で物事を考えることは
もちろんのこと、自分自身と相手(お客様)の
さらに外側に存在する登場人物のことまでを
“再発防止”というかたちで考慮された取り組みに
なっています。
思考の時間は、先を見据えたクレームの再発防止
という取り組みも行われるため、
その事象にもよりますが数年先までに視野の行き届いたものになるかもしれません


ここまでの例で人称について、おおよその理解を頂けたでしょうか
「視野の広さ」とは自分自身を3メートル上から見下ろしてみるような感覚にも似ていますね

そしてこの人称は、人としての成熟度に置き換えて、自己ならびに他人の評価基準の新たな尺度と冒頭で説明しましたがそのまま会社の役職にも関連付けられるスキルにもなりうる指標です

1人称・・・新人
2人称・・・係長〜課長クラス
3人称・・・課長〜部長クラス

みなさんも新人教育などの場面で、人称という概念を取り入れてみてはいかがでしょうか


拙い文章でしたが、最後まで読んで下さりありがとうございまし

この記事を書いたタイミングでわたくは営業職13年目となります
新人教育はいつでも悩みが尽きませんが、人称という概念のお陰で、
営業成績だけに囚われないメンバーの成長の喜びを
感じることが出来たり、
逆に本人の成長を考え 営業成績のみで評価をしない
ことの大切さも踏まえて、接することが出来ています

以前に読んだ書籍からの投稿でしたが、僅かでも役に立ったという方には、コメントを頂けると嬉しいです


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