雪予報だから私の雪の思い出を思い出そうっと

私の生まれ育った所は気温は下がって寒いけど、雪の降らない地域でした。なので何年かに1回、道路がうっすら白くなろうものなら地方新聞の1面にどーんと写真が載り交通障害が起こるようなそんな所でした。事故や渋滞が発生して、それはそれは大変な騒ぎになりました。

私の父はアウトドア派だったので夏は川へ、冬は雪を求めて雪山へよく連れられて行きました。それが私と雪の思い出の始まりです。

その雪山は自宅から2時間位かかったのではないかと思います。調べると標高1,300メートルをこえる山だそうです。小学校へ行ってる位の年齢だったのか、ソリ遊びから始めました。普通の長靴にバンドで止めるプラスチックのスキーも買ってもらい体験しました。高学年になる頃にはちゃんとしたショートスキーも買ってもらい遊びました。この山、ただの山でスキー場でも何でもないただの山に雪が降った所です。なので遊べる所を自分たちで見つけて開拓して安全に遊ぶ、おかげで私は雪遊びが好きになりました。

おじさん家族が引っ越した所から近くにちゃんとしたスキー場があり、一緒にスキーをするために泊まりで行ったこともあります。おじさんも父もスポーツは出来なさそうなのにスキーだけは出来ていました。

また家族でバスツアーを利用して長野県へスキー旅行に行きました。遊園地や普通の旅行へ連れて行ってもらった記憶は皆無ですが、スキーにだけは泊まりで連れて行ってもらい、よけいに記憶に残りました。今考えると親の(父親)都合ですね。でも、私にはドはまりだったので良い思い出となっています。

高校の修学旅行もスキーで3泊4日位あったと思います。クラスでスキー経験者は私1人でした。あっ、あくまで「やったことがある」程度です。教室で教えてもらいながらですが、1人の先生がある程度の人数を見るので付きっきりにもなれず、友達は苦手になり怖くなり、結局途中で別行動をとることになりました。別の友達はハマりました。いろいろありましたが、これも思い出だと思います。

大人になり少し心に余裕ができた頃、あるチラシが目にとまります。
「スキーツアー」
夜地元出発、車中泊、朝スキー場着、夕方現地出発、夜中地元着…。なんと素晴らしい。無駄のないスケジュール、と若い私は心が踊るのでした。今思うと「よくやれたもんだ…」です。ホテル代いらない、入場料などもいらない、ウェアは持っていた、荷物になるので板やブーツはレンタルで、お安く行ける計算だったので次男を誘いました。次男もスキーは好きだったし、二つ返事で行くことになり申し込みをしました。その時は福井県の所がいっぱいで、岐阜県ならいけるとのことでこの際どこでも良かったので岐阜県へ行きました。コンビニおにぎりを買っていたのでお腹が空いたタイミングでスキーを履いたまま、ジャマにならない所でさっと食べてまた滑る、目一杯楽しみ充実の1日になりました。

それから雪とは無縁の日々を送っていました。主人は全く雪遊びをしないし、むしろ嫌いなようで私もそんな話をしないでいました。転勤で長野県へ引っ越すことになるまでは…

行った先は冬場最高気温がマイナスなんてこともある場所でした。私は冬の終わり頃に行ったのでそれほどすごい時ではありませんでした。雪も道の端に残っている位でそんなにびくびくすることもありませんでした。が、30分位走った所にたくさんのスキー場があるんだ、と連れて行ってもらいビックリ仰天。私にとってスキー場とはすごく遠くて別世界で特別な場所だったのに、お買い物へ行くように自家用車で普通の服で行った先にあったからです。また私の心は踊ります。初めて大量の雪を見た娘は興奮して普通の服のまま、スニーカーで雪に突っ込みます。着替えも持っていないのに。帰宅の道中、主人から提案されます。
「娘の幼稚園の間に滑りに行ったらいい」と。
主人がお仕事してくれて娘は初めての幼稚園でがんばっている、その時に私は楽しく1人遊ぶ…最高じゃんっ、と一瞬思ったのは事実ですが、さすがに…。でもそれが出来る所に住んでいるんだ、と実感したのでした。

1年しないうちにまた転勤が決まり、結局長野県でシーズンを過ごすことなく現在の土地へ引っ越してきました。今の所はどか雪(一気にどーんと降る)はあるものの、基本的にはほとんど雪はなく気温もそれほど低くなりません。ただし、そのどか雪は雪かきをしないと歩くことすら出来ません。その集めた雪はとけたり雨でどんどん固くかたまりなかなかとけず、いつまでもあちこちに残るのです。

明日からの予報でどれほどの雪になるのか、あちこち大丈夫だろうか、今出来る準備をして備えています。今までは楽しい思い出を作ってくれた雪が好きでした。楽しいことしかなかったからです。でも、生活の中に雪が入ってきてそれだけではないことを痛感しています。自然の前に人間は従うことしか出来ませんが、事故やけが、被害が出ないことを願います。

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