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ツーリングとペイズリー・パーク

 先日の土日も、転職エージェントと面談したり、夜中10時に高速道路を車で爆走したりしたりと忙しかったのだが、エージェントの話は今度にするとして、今回書きたいのはまた別のこと、ツーリングの話である。

 今度、友人達とツーリングに行くことになった。しかし、なんだかんだとバイクについて言及しているというのに、実際にバイクに乗ったのは半年前の12月で、以降は一度も乗っていないので不安が残る。その為、先に一度レンタルバイクで1人乗り方を復習しておこうと思い、先日の土曜、バイクに久しぶりに乗ってきた。

 どうせ乗るなら購入候補のバイクに乗ろうと思ったので、今回レンタルしたのはninja400である。実物をしっかり見るのは初めてだったが、率直に言ってカッコいい。正直ショップに行くまで久々の運転ができるかどうか不安だったのだが、いざバイクを目の当たりにすると内心テンションが上がってしまったのは否めない。

 ついでにショップの人と話をして、ninjaとCBRのどちらかを購入しようと思い、今回は乗り比べであるということを伝えたところ、最終的には好みだが、ninjaがおすすめだと言われた。前傾などの乗りやすさの関係から、山を攻めたりするならCBRが良いが、ツーリングならninjaが良いという。その為、CBRに乗ってみないことにはわからないが、現時点ではninjaの方に私の気持ちは傾いている。乗り心地もかなりよかったし。

 当日は天気が良く、店員にも今日は乗るのに絶好ですよと言われたので、最近の天気の荒れ模様から考えると幸いな日を当てたと言うべきだろう。また、半年振りの運転で不安だということも言ったが、半年くらいなら問題ないです、身体が覚えてますよとのことで、実際その通りだった。おっかなびっくり公道に繰り出すと、何も考えずにギアを操作し、止まる時にはクラッチとブレーキを同時に握る。自転車と同じで、一度覚えてしまえば忘れないものなのだろう。おそらく頭ではなく手足の感覚で覚えているというようなものなのだろうが、これを何か資格勉強などに活用できないだろうか、などと運転に考えており、そういった思考をするだけの余裕はあったということである。

 バイクに乗ったはいいものの、今回はバイクに乗ることが目的で、目的地を決めていなかった。なので、走り出したはいいものの、どこに行けばいいかと悩んだ結果、現在走っているショップ沿いの大通りを可能な限り一方に進み、適当なところでUターンすることにした。側からみれば何をやっているんだと言われても仕方ないが、目的地を決めていなかった私の落ち度である。それに、乗り方を思い出すのとninjaに乗るのが目的だったので、十分目的は達している。それでいいやと思っていたのだが、後ほどトラブルが発生する。

 途中コンビニによりつつ一方へ走り、レンタル時間の半分を過ぎる少し前に横道に外れ、適当な空き地でUターンし、逆方向へと走り始める。そのまま逆走すれば良いと思っていたのだが、ここで道を間違えてしまった。一本道なのに間違いようがないと思っていたのだが、これは道の形が想定外だった。

 アルファベットのYの字を思い浮かべて欲しい。道がこういった形をしていたのだが、私が行きで走ってきたのは、二又の方から一本足の方にかけてだった。これであれば、道は一本にしか見えない。

 しかし、帰りは一本足の方から二又の道へと向かうことになる。つまり進行方向が二つに分かれる。この時、私は来た道とは異なる方向へ進んでしまったのである。アホか。

 そのことに気づいたのは走り続けてしばらくたった後だったので、後戻りもできなかった。近場のコンビニに止まり、どうしたものかと考えたのだが、一つ問題があった。道に迷ったのであればナビを使えば良いのだが、今回借りたバイクにはスマホスタンドがついていなかったのである。つまり、地図を手元に置いてバイクを運転することができない。どうせ一本道を走るだけだからとたかを括っていたのだが、盛大に裏目に出てしまった訳である。

 悩んだ結果、イヤホンをつけてGoogleマップの音声案内を使うことにした。これであれば手元にマップがなくても道がわかる。途中、ボーン・ディス・ウェイ戦で追われていた時ペイズリー・パークに案内されていた定助はこんな気分だったのかと思っていたが、このペイズリー・パークが中々曲者だった。

 四輪のカーナビもそうであるが、音声案内は不親切なところが多い。特に曲がるところなどの案内は、もう曲がれないところまで来てから「右折です」など言ったりするので、そうなるとまた道を変えたりしなければいけなくなる。地図が見えているならまだマシだが、そうではない今回は何度も道を間違えた。おまけに、大通りに戻って逆走すれば良いと思っていたのに、何やら複雑な道を示してくるので不安になったりもした。おそらくショートカットのルートを出していたのだろうが、全く違う道を指示されればそりゃあ怖くもなる。とはいえ、頼みの綱はこれだけなので、おっかなびっくり走っていった。

 ただ、良いところもあった。本当にこれで合ってるのかと思いながら細道を抜けた時、その先に田んぼの中を真っ直ぐ突っ切る道があったのである。時間帯が夕方だったので、少し印象は異なるものの、昼間の快晴であれば非常に創作物でよく見る夏のイメージのある道を走ることができていただろう。そうでなくても、見渡す限り田んぼの中を真っ直ぐ10km以上走るなど想像もしていなかったので、テンションが爆上がりし、制限速度40kmのところを60kmで走るくらいには楽しく走った。そこから帰宅までの時間を考えると、その場所は私の家から1時間も離れていないところにあったので、こんな場所があったのかと驚きもした。この点はペイズリー・パークに感謝である。

 そんなこんなで帰ってきたものの、最後の最後に道を間違えた上、ガソリンを入れる為に右往左往したりとか、返却時間を過ぎそうになり、一旦停車して急いで店舗電話をしたらバイクを止めたところが斜面だったせいで倒してしまい、見かねた通行人が起こすのを協力してくれたりとか、倒した時にバイクに傷がついて修理費を余分にとられたりとか、ガソリンを入れなくても店舗でガソリン分の代金を追加で払えば問題なかったので本当に修理費分無駄だったとか色々あったものの、事故なく帰ってこれたので良しとする。引き起こしに協力してくれた通行人の方ありがとうございました。

 教訓としては、スマホスタンドのあるバイクをレンタルすること、道を事前に調べておくこと、慌てないことだろうか。概ね私のせいであるが、道案内が下手だったペイズリー・パークにも責任はあるだろう。私がバイクに乗っているのを知ってか知らずか、ツーリングに適した道を出してくれたのはポイントが高いので、差し引きで2割くらいの責任を押し付けておくことにする。なんだかんだいいつつ、おそらく今後もペイズリー・パークにはお世話になるので、スムーズなツーリングの為にも、親睦を深めておきたい。

 今回乗ったninjaは非常に乗りやすく感じたので、購入の第一候補である。次回の友人と行くツーリングでは、CBR400に乗ろうと思っていたのだが、集合場所の近場のレンタル店ではCBR400を扱っていないようなので、妥協してCB250にしようと思っている。比較して、どちらが自分に合うか見極めたい。

 久々のバイクだったが、ツーリングは楽しいものである。色々なところに行けるようになりたいものだ。

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