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しんしんと

能の謡と仕舞のお稽古を初めて、3ヶ月。
不器用なので、まさしく牛歩の歩みだけれど、長い時間をかけて、コツコツ続けるのだから大丈夫と、自分に言い聞かせる日々。

先日のお稽古で、先生が、芸事はしんしんと降る雪のようなものだ、とおっしゃっていた。
絶え間なく降り続けているうちに、いつの間にか、高く積もっている。
けれど、少しでも降らすのをやめれば、跡形もなく消えてしまう。

素敵な表現だなあ、と思う。
同時に、怖い言葉でもある。

お稽古を始めたばかりの私は、ほわほわの淡雪を、ちらっちらっと降らせているばかり。
でも、何年も続けていたら、雪うさぎを作れるくらい、降り積もるかもしれない。

日々、お稽古しよう。

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