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好きな歌人

NHK短歌テキストを、毎号楽しみに読んでいます。
たくさんの歌が紹介されている中で、いいなと思った歌を短歌手帳に書き写しているのですが、見返すと特定の歌人に偏っていて、ああ、私はこの人の歌が好きなんだな、と思います。

短歌ノート頻出なのは、杉﨑恒夫さんの歌。
早速、歌集「パン屋のパンセ」を買いに行き、とてもよかったので、「食卓の音楽」も買いました。
みずみずしい歌ばかりで、こんな風に年を重ねられたら、素敵だなと思います。
歌集には載っていませんが、好きなのは、この歌。

葱の葉に葱色の雨ふっていて死後とはなにも見えなくなること

杉﨑恒夫

「ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと」(春日武彦/穂村弘/ニコ・ニコルソン著 イースト・プレス)で紹介されていた歌です。祖母の家の前の玉葱畑を思い出します。

ほかに好きなのは、時田則雄さん。
一番好きなのは、この歌。

まだ咲いてゐるぞ連翹いますこし狂つてゐたい人生である

時田則雄「十勝劇場」

狂い咲き、という言葉を思い出します。
季節外れに咲く花。なんかいい言葉だな、と最近思います。
私も、まだ狂い咲いていたい。

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