見出し画像

加工食品/水産/飲料/小麦粉/お菓子など『食品卸』*日本経済68業界

日経平均株価(225銘柄)で登場する
合計68業界の動向を紹介します。

商社・卸売の『食品卸』

▼業界動向
2014年→2023年    成長

▼業界平均
・売上高   :2184億円
・営業利益率 :2.39%
・自己資本比率:38.80%
・ROE          :9.31%
・ROA          :4.87%

※用語の詳しい説明は文章下段の
 【経営の基礎知識】から確認できます。

◆--------------------------------------------
1位 阪和興業株式会社
減収減益:売上2兆4319億8000万円/24年3月期

大阪市本社の独立系商社として、
鉄鋼、鉄鋼原料、非鉄金属、機械、
建材、木材、セメント、エネルギー、化学品、
などの分野を中心に取り扱っており、

食品事業では、
エビ、カニなど多数のトップシェア品目を有し、

輸出入を国内19拠点、
海外23ヵ国49拠点に幅広く展開をしています。


2位 三菱食品株式会社
増収増益:売上2兆763億8100万円/24年3月期


株式会社菱食、株式会社フードサービスネットワーク、
明治屋商事株式会社、株式会社サンエスの
三菱系食品卸売4社が2011年に経営統合。

国内外の加工食品、低温食品、酒類、お菓子の
卸売を主な事業としており、

「ハリボー」「ティムタム」など、
海外の食品も取り扱っています。

主な卸先は、ローソン、イオン、ダイエー、
イトーヨーカドー、Amazon。

卸売業の他に、新商品開発や
卸売先のプライベートブランド(PB)
開発支援なども手掛けています。

さらに、物流事業も展開しており、
全国に網羅した物流システムの中で
特に中国地方の酒類流通は際立っています。


3位 加藤産業株式会社
増収増益:売上1兆993億9100万円/24年3月期

兵庫県西宮市の独立系商社として、
酒類・食品などの卸売事業を行っています。

売場計画、売場づくりなどの小売店販売支援から
必要な時に必要な時だけ小売店に届ける
物流システムの構築までを行っています。

1978年からはイタリア産本格パスタ
「Pezzullo」の輸入販売を行っています。

また、グループ内で工場を保有し、
製品製造・販売を行うメーカーでもあります。

PB販売に力を入れており、
高い利益率に繋がっています。

プライベートブランド(PB)「カンピー」の
いちごジャム、オレンジマーマレードは
イオン等のスーパーで取り扱われており、

過去には250ml入り缶飲料として
「カンピークリームソーダ」などを
発売したこともあります。

「毎日の食生活をもっと豊かにするために」
卸売事業を独自の観点から
メーカーとしての売上も伸ばしています。

業績が安定している無借金企業として、
今後縮小してくる国内市場のみならず
海外事業への投資も進めています。


4位 マルハニチロ株式会社
増収増益:売上1兆306億7400万円/24年3月期

1880年、山口県下関市創業の
遠洋漁業/捕鯨/水産加工大手のマルハ株式会社
(旧・大洋漁業株式会社)と、

1906年、新潟県三条市創業の
北洋漁業/水産加工大手の株式会社ニチロ
(旧・日魯漁業株式会社)が、
2007年に経営統合し、2014年に合併。

漁業/養殖/買付から生産/加工/販売まで
世界中に独自のネットワークを構築し、

世界最大規模の水産物サプライヤーとして、
多種多様な水産物を年70万トン以上取り扱い
安全・安心な水産物を安定提供しています。


5位 株式会社日清製粉グループ本社
増収増益:売上8582億4800万円/24年3月期

小麦粉、パン粉、天ぷら粉、お好み焼粉など
24年4月に政府が輸入小麦の卸し価格を
引き下げたことで国内の製粉事業が減収。

アメリカやカナダでの製粉事業が好調で
製粉事業全体では増益。

食品事業は国内で加工食品の出荷数が増え、
酵母・バイオ事業も出荷増の見込み。

26年度最終の5ヶ年中期経営計画で掲げた
営業利益は480億円。
1株あたりの利益(EPS)110円は今期達成見込み。
目標の見直しを検討しており中間決算で方針を示す。

➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
【経営の基礎知識】これさえ分かれば大丈夫!

[ 損益計算書(PL) ]

売上高(客数 × 客単価)
−原価   :仕入など製造原価、人件費など売上原価
−販売管理費:営業活動費、物流、広告、水光熱など
=営業利益

−営業外損益:銀行利息、為替損益、株式損益など
=経常利益

−特別損益 :突発的な損益、固定資産の売却など
−税金   :法人税、法人住民税、消費税など
=当期純利益

営業利益率(=営業利益 ÷ 売上)
5%〜10%で優良な経営状況といえます。


年間の経営活動で得た当期純利益を
利益余剰金として自己資本(純資産)に加える。

ちなみに、自己資本(純資産)と、
銀行などから借りた他人資本を合わせた
「総資産」が会社のお財布になります。

自己資本比率(=自己資本 ÷ 総資産)
少なくても30%、50%以上で優良な経営状況。


◆-----------------------------------------
[ 貸借対照表(BS) ]

ROE(=当期純利益 ÷ 自己資本)
自己資本(純資産)は、返済不要な資産、
ROEは、自己資本利益率の略になります。
10%以上で投資価値があると判断されます。


ROA(=当期純利益 ÷ 総資産)
総資産は、自己資本(純資産)+他人資本(負債)、
ROAは、総資産利益率の略になります。
5%以上で投資価値があると判断されます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?