「じぃじぃの独り言」: 「日経ビジネス」【もうかるエシカル】
1 はじめに
私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。
2 今回の特集 : 「もうかるエシカル」【「共感消費」動かす12ヶ条】
(1) 消費の決め手と言えば価格と品質だったが、自然や人権などの倫理的に良い
ものにお金を出す「エシカル(倫理的)消費」も新たな軸に浮上し、世界で急
成長している。
(2) 「捨てずにもうける3ヶ条」
① より価値の高い商品に作り変える
☞ 繊維染色工場で出た綿ぼこりをキャンプ用の着火剤として販売する等
② 物語や世界観を込めて共感を生む
☞ 「お得に買って、地球を守る」をコンセプトに、売れ残った新品衣料
等を値引き販売するオンラインのアウトレットモールを運営等
③ 世界的な環境問題に正面から切り込む
☞ 一度使った水をろ過して繰り返し循環させる小規模分散型の水循環シ
ステムを開発等
(3) 「出さずにもうける3ヶ条」
① 独自の技術やデータを磨いて競争力に
☞ 人工知能(AI)での電力プラン提案や顧客管理等を支援する独自システ
ムでの効率的な運用等
② 大企業が見落としているニーズを探る
☞ AIを用いた精度の高い電力需要予測システムで再生エネルギーの支援
等
③ 既存の形にこだわらず発想を転換する
☞ 牛乳パックに付属するプラスチックストローをなくし、開け口から直
接飲むスタイルを開発等
(4) 「奪わずもうける3ヶ条」
① 価格転嫁、人権や環境対応を付加価値に
☞ 原料の調達先までこだわり、多様な消費者の選択に対応等
② 先行する外資系企業の需要をとらえる
☞ 欧州発アニマル・ウェルフエア(動物福祉)に対応し平飼い卵の販売等
③ 意識の高い若年層にアプローチする
☞ 有機農産物や有機食材でのプライベートブランド商品の販売等
(5) 「マネー活用の3ヶ条」
① 社会貢献の技術、収益貢献も重要
② 持続可能性融資、成長目的を明確に
③ エシカルで価値向上、調達も有利に
3 その他の内容
(1) 「バイオエコノミー【生物資源(非化石資源)、廃棄物、製造副産物の利用に
重点を置き、時に循環型のライフサイクル全体を視野に入れた製品づくりを
行うこと】」の戦略ポイントをあげている。
① 材料のイノベーション
☞再生不可能な材料を生物学的な類似品で代替する可能性を探求
② プロセスの再考
☞原材料や残留物を最大限に活用する生産プロセスの検討
③ 製品の再発明
☞生産物の新たな使い道の検討
④ ビジネスの再設計
☞組織構造・運営やバリューチェーン全体の見直し
⑤ 根本的なリスクの存在
☞バイオマス燃料→「食糧vs燃料」
(2) 中国IT大手の華為技術が、産業向けに特化した生成AIや独自の高速通信規格
「5,5G」を打ち出した。
(3) 米アドビが「著作権フリーの画像だけ」を用いた画像生成AIを発表し、テク
ノロジーの守備範囲は人間の創作活動にまで及ぼうとしている。
(4) 2024年に少額投資非課税制度(NISA)が拡充され、最大投資枠が600万から
1800万円に増えるが、運用会社が十分に育っていないなど投資環境の整備は
道半ばである。
(5) ものが十分に運べなくなる「物流の2024問題」を踏まえ、トラックに異な
る企業の荷物を混載して関東〜関西間の幹線を中継しながら輸送する新たな
「輸送シェアリング」の試みが始まっている。荷姿や重量、温度帯も異なる
荷物を最適に積み込むため、量子コンピュータを活用したシステムを開発し
ている。
(6) 新型コロナの「5類」以降に伴う経済正常化や供給制約の改善などで景気は
回復基調にあり、企業の賃上げや価格転嫁による「穏やかなインフレ」が続
けば、日銀の異次元緩和の修正も現実味を帯びてくる。外為市場もこの可能
性をいち早く感じ取っている節がある。
(7) 大手企業の社長が、大転職時代を踏まえて「部下のリアルな姿をつかむため
に個々人に寄り添った積極的なコミュニケーションが欠かせない」と指摘し
ている。
4 「じぃじぃの独り言」
今号の特集である「もうかるエシカル」を支えるのは、若い世代だと思うが
今月で70歳になった私には、「理念先行」というか、もうひとつピンとこない
ものの、こういう行動には応援していきたいと思う。
また、今号の特集で色々な商品やビジネスなどを紹介しているが、規制対応
などにはコストがかかり、さらに、「もうかる」市場規模があるのかよくわか
らないのが私の正直な気持ちである。
さらに、上記のビジネスでは外国で開発されたAIを使った事例が多く、また
「その他の内容」の「バイオエコノミー」は外国大学教授の記事で、世界的に
比べて日本での普及度は、残念ながらまだまだ低いような気がする。
アニマル・ウェルフェアを唱える欧州委員会は、ニワトリなど畜産でのケー
ジ使用について「段階的に禁止する法令を2023年末までに出す」と発表したが
欧米に比べて1人当たりの卵消費量が多い日本では迅速な対応は難しい。(寂し
い気がするが、それが現実である)
最後に、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレなどで健康
寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きながら子育てをする一人
娘を私なりにサポートしていきたい。
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