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内定承諾書を送ったのに

内定承諾書を送った経験、皆さんはあるでしょうか。私が送ったときの話を書きたいと思います。

特に強い理由があったわけではないことがお恥ずかしい限りなのですが、公務員を目指していました。一般的な時期に勉強を始めて、一般的な期間勉強をして、一般的な数の公務員試験を受けました。

結果は決して良かったわけではありません。散々落ちるしポカはするしで、なんなら人より悪かったかもしれません。

でも、一か所だけ受かったんです。

時期を同じくして、民間の就職活動も始めていました。公務員試験が一通り終わり、いよいよ全落ちした場合に向けて本格的に動かなければいけない時期に入っていたからです。そんな中である企業さんに出会って、私は結構惹かれていました。その企業さんに書類を送って、面接に進んで、面接を受けました。手ごたえはありません。受かったかもしれないし、
落ちたかもしれない。どちらを告げられても納得できるくらいには手ごたえはありませんでした。わかりませんでした。

公務員試験ばかり受けていたので、公務員の面接しか知らず、民間の面接の経験は浅かったことも理由の一つです。

とにかく、双方の結果がわからないまま数日が過ぎました。

先にやってきたのは、公務員試験の合否発表でした。ここで、受かっていました。これが先程述べた「一か所だけ受かった」それです。

ここで問題になるのは、「どちらに就職するか」ということです。

企業さんの方からは前向きなお返事を貰っているわけでもないので、正確には「どうするか」程度のものですが。そうこうしているうちに、合格先から内定承諾書が届きました。提出期限もありますし、早く企業さんのお返事を貰いたいところでした。でも、生憎あいにくこよみ上の祝日が数日あり、恐らく選考も止まっていることが考えられました。

常識的に考えて、選考の結果は二週間後くらいに連絡するべきです。面接からは、日数としては一週間経っていましたが、祝日も挟まっていたため実質数日しか経過していないようなものだと考えられました。

土日に郵便局はやっていないため、早々に内定承諾書を送ってしまいたい。そんなことを思う金曜日の午後でした。

結局、私は公務員になる道を選んだのですが、ここが今日書きたい本題で、気持ちが晴れやかではないんですよね。

ここは普通、「あぁ、やっと就職が終わった!これで無事に働ける!」と安堵して解放感に満ちるところではないのでしょうか。

それとも、こういうものなのでしょうか。複数の内定先から迷って、苦心して最終就職先を決めるという話はよくありますから、こういうものなのかもしれませんが……。

頭の中にあるのは、実は恋人の顔です。同居の計画をしていたのですが、公務員と民間企業さんとでは私の勤務地が大きく異なっていたんです。そして、民間企業さんに勤めた方が、彼の職場とも近かったんです。

だから申し訳ない気持ちが浮かびます。彼は私の職場から近いところに家を借りることを考えてくれていて、そうすると彼の方が通勤時間が長くなってしまいます。これが後に積もり積もって爆発しないかが本当に心配です。でも、私も私で就職先を通勤事情で決めるというのも釈然としなかったことも事実で……。一種の我儘を押し通したような気持ちになっています。


もう一人浮かぶのは母の顔です。母は幼い頃から公務員を推奨していました。そのせいでと言うべきかお陰でと言うべきか、私は小学校の頃からずっと公務員になるものだという固定観念の下生きてきました。民間に就職する道を、元々は考えていなかったんです。だから、「あーまた母のレールの上だなー」とかね、思ったりしたんですよ。思うつぼだな、とかね。

正直、母には「満足した?」と嫌味を言いたくもなっています。でも、それは今までの不満をぶつけているというだけではあります。公務員になる道を選んだのは間違いなく私ですし、それに対して不満はありませんから。

別に民間に就職することができなかったということではないんです。でも、言動から「公務員にしなよ~」ということは伝わってくるんです。就活が難航していた時期は「なえが納得できる道を行けばいいよ」とか綺麗なことを言っていたのに、一つ内定を頂いた途端に手のひらを返して公務員を推してくる。こんなことは昔から日常茶飯事でした。結局、いつだって私が好きなこととかやりたいと思っていることとかの内、自分が良いと思った道しか応援しないんですよね。まぁ、そんなものですけど。いつだって保守で堅くて(自分が)安心できる道しか選ばせてくれないような体感でした。それを優しさと呼ぶかそうじゃない呼び名を付けるかは、正直受け手次第だと思います。

このまま書き進めると母への不満をずっと書いてしまいそうなので、この辺にしておきます。

内定を頂くことができて、自分で頑張って就職先を(表現は悪いですが)勝ち取ったのに、それなのにどうしてこんな気持ちにならなければいけないんだろうと思ってしまい、この記事を書きました。
被害者意識が強いのかもしれませんが、なんとなく、周りの人が手放しで喜んでくれていないような気がしてならないからかもしれません。それが不満なのかもしれません。ちょっと「あーあ……」って思っています。

もっと「よし、じゃあここで決まりだね!あーーー、就活終わったね!良かったね!やったね!」って、言えたら良かったのに、なんて。

実際は、きっとそんなことないんですけどね(苦笑)

ここまで読んで下さった方も、少し読んで下さった方も、通りがかった方も、ありがとうございます。


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