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ウェブで個人集客をすると、お客との関係性が決定的に変わる

個人集客によるガイドは、旅行会社からアサインされる仕事とくらべて、お客さんとの関係がとても近いものになります。
 
初めて会うにもかかわらず、ホテルで会った時に既にファーストネームで呼び合える関係。以前からの友人に久しぶりに会えた時の感覚、または、ずっと会いたいと思っていた人にやっと会えたという喜びの感覚が、少なからずあります。
 
そのため、会った瞬間からとても良い雰囲気でガイドをスタートできるのです。ガイドと顧客、というよりも、むしろ友人同士といった関係に近いのではないでしょうか。これが、個人集客でガイドをすることの魅力の一つでもあります。
 
不思議に思いませんか?ですが、これには、個人集客という仕組み上、いくつかの理由があるのです。今回はなぜお客さんとの関係が近いものになるのか、についてお話したいと思います。


顧客と関係を深める期間が長い

 
個人集客の場合、お客さんと最初にコンタクトする、つまりお客さんからの最初の問合せが入るのは、いつ頃だと思いますか?
 
例えば、現在は2024年の5月後半になっていますが、最近の引合いの多くは、今年の10-11月頃の来日案件です。真剣なお客さんは、平均すると来日の半年前には、問合せをしてきてくれます。さらに早いお客さんは一年前です。さすがに一年以上前の場合は、「一年前に再度連絡をください」とやんわりとお伝えしています。こっちもそんなに先のことは、自分でもわかりませんから。
 
ということは、お客さんとは、約半年間のコミュニケーション期間があるということです。その間に成約、支払(私の場合は分割にしているので2回)というマイルストンがあるので、そのたびに、必ずやり取りが発生します。こうした業務上必ず発生するイベントで、誠実かつまっとうな対応をしていれば、それだけで信頼感を持ってもらえます。

信頼関係が醸成され、会うのが楽しみになる

 
お客さんによっては、いろいろと質問や要望を言ってくる場合があります。ホテルはどこにしたらよいか、レストランは予約できるか(予約してほしい)、脚力に不安があるので考慮して欲しい…等々、いろいろです。こうした要望には、できる限りの対応をしてあげましょう。
 
私は、エリアごとにお勧めするホテルのリストを用意しています。また、レストラン予約については、予約無断キャンセル等の難しい問題もあるので、ルールを定めて対応しています。ルールがあれば、たとえ予約できなくとも納得してもらえます。脚力の相談は比較的多いので、私はケアフィッターという資格をとり、車いすの操作ができるようにしました。
 
お会いするまでの間に誠実な対応をしていると、実際に会える日を、楽しみにしてもらえるようになります。ガイドの側も、対話をしている間に、このお客さんはどんな人なのだろうといった想像もふくらみ、楽しみが増えていきます。

お客さんが、ガイドを直接選んでいることの意味


そして、ウェブでの個人客相手の集客が他と決定的に違うところに、最近気が付きました。そしてこれが実は一番重要だと思います。それは、「お客さんが、ガイドを直接選んでいる」という点です。
 
お客さんの立場に立つと、旅行会社に依頼する場合は、ガイドを自分で選ぶということはありません(ご指名のある超有名ガイドは別)。旅行会社がガイドを探して、仕事をアサインします。つまりお客さんからすると、ガイドとの関係に、何らのコミットメントを感じないのです。
 
一方、インターネット上でガイドを見つける場合は、お客さんが自分でガイドを探し、連絡をとり、最後はお客さんの判断で注文をします。そこには相応の手間と時間がかかっているし、自分で決めたガイドが失敗であって欲しくない、と言う気持ちが働きます。間違った決定をしたとは思いたくないのです。
 
もちろん我々ガイドは、それに甘んじることなく、ベストを尽くしてお客さんに接しなくてはいけません。お客さんに正しい選択をしたと思ってもらえるよう、誠実に対応しましょう。そうすれば、たとえ初心者であったとしても、そうした熱意や気持ちは必ず伝わります。
 
個人客をウェブで集客するスタイルの仕事の楽しさは、お客さんとの関係性が近いという点にあります。誰でも、見知らぬ人に案内されるよりも、友人に案内してもらうほうが、楽しくリラックスできるでしょう。いちど経験すると、とても心地よい仕事のやり方だと思えるようになります。ぜひトライしてみてください。

まとめ

 
「ウェブで直接集客する場合は、お客さんとの長いコミュニケーション期間に信頼関係を構築しやすい。お客さんの期待に応え、友人同士のような楽しい雰囲気で案内をしよう。」 でした。
 
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