二度目の、これにて!

雨に降られながら家まで帰る道、冷たい空気に絶望しながらふっとあの人が過去になった。

ああ、いろんなことがあったっけな。失ったものばっかだったっけな。それすらも選んだんだっけな。結局なにも手に入らなかったけど、2人の間の空気の分厚さは一つも変わらないまま、時間とも呼べない「今日」が積み重なっただけだったけど、それでもそれすらも選んだんだよな、幸せだったな。

怒られても、バイトだるくても、思い返すだけでいつでもニコニコできたっけな。そう言えばあの時なにを思い返してたんだっけな。
声、体温、髪の毛とか肌の柔らかさ、背中のざらざら、わかんないけど 初めてのあの日それを謙らずちゃんと受け取っておけばもっと違う今日があったかな。まあいいや、ずっといってたからね、自分の幸せなんてどうでもよくて、ただあの人が一つ残さず幸せであってくれればいいって。
選べる楽をあの人が望んだ選んだならそれは自分も望んでたことだった。

言葉なんて要らなかった、なんて言えば聞こえのいいの始まりは、間違いなく特別な色や空気を持ってた。羨ましいな。
あの頃の自分が1番幸せだったかもなあ。

自分の感情とか、相手とか、もらったものとか、渡したものとか、時間とか、結果とか、周りからの評価とか、そういうひとつひとつをできるだけ適切に、細かく切り離して守らたいものは守って、受け入れたいものは受け入れて、悲しみたいものは悲しんで、喜びたいものは喜んで、向き合うべきものとは向き合って、その中でもこれだけが正解じゃないかもな、って疑い続けられる自分をもらった恋だったな。

どこをとっても、ただ自分だけが最悪だった、でも多分他の人からしたらあの人だって多少は最低だった、そんな関係だったし、時間だったし、約束どころか当たり前もなかったし、気持ちどころか嘘すらなかったし、特別どころか言葉すらなかったけど、溺れていく自分は自分しか認めてあげれない形に醜かったけど、自分だけは認めてあげれたし、何よりもあの頃のあの人への気持ちだけはただずっと綺麗だったな。

過去にしてしまえば忘れられるとか思ってたけど、多分またどうせあの人から連絡が来たら会いに行っちゃうんだろうし、まあ仕方ないよね

瘡蓋になってもなっても剥がし続けてても、まあ仕方ないよね。それを覚えてしまったら戻れないよね。でもね、多分大丈夫。いつも荒れるたびにむしってた左っ側の首のところの荒れてた肌みたいに、気がついたら治ってなにも取れなくなってるし、剥がせなくなってるし、たまにあの快感が欲しくて首に手を回すけどどこにもないし、むずむずするし気を紛らわそうともするけど、まあ忘れていくよね。
大丈夫。

お風呂でタコハイ飲みながら文章書き溜めて、これにて完!ってしたかったけど、携帯水没させたくないし、ソファーに寝そべてって書いてる。妹の携帯の音がうるさいけど、まあ仕方ないね。そのくらいじゃかき消せないくらいに好きだったなー。好きだった!本当に。

終わりにしてもまた引っ張り出してくるんだろうし、まあとりあえずリセットってして、気持ち切り替えた顔して、また積もり積もれば吹き飛ばせばいいし、抱きしめたい時は抱きしめればいいし、いいよ、どうせ忘れていくからね。仕方ないから、それならもうそうしよう。

大好きだったなー。本当に。無事に帰って来れますように!!

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