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ま!(そすーまん!)の記事

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2023年11月の記事一覧

アマチュアの創作速度、あるいは時世の反映とか

 アマチュアの創作は勢いが全てだ。  そうでもしないと途中でぽきんと折れて、永遠に完成することはない。  そして勢いに任せた故に、時世の反映も早い。  私がこれを感じたのは2020年の秋。文学フリマの会場で同人誌を売っていたときのこと。  この日の私は初めて作ったアンソロジー、短編集、エッセイ集を携えて会場へ向かった。  結局ほとんど頒布できなかったり、前日にしこたま酒を飲んだせいで頭にドのつく二日酔いだったりとエピソードには事欠かないのだが、それはまたそのうち。  この

絶対無敵!素敵に最強!

 格闘ゲームはお好きですか?  私は好きです。いや、好きでした。  今はほとんど触らなくなってしまいました。  それでも未だにアケコン触りたいなーって思いながら、実家にRAPを置いてきたことをちょっと後悔したりします。  まるちゃんが東方緋想天の記事を書いていたので、私も刺激されてちょっと書きたくなりまして。  別に格ゲーは上手くない…というかネット対戦での勝率は1割もないと思います。  ただ好きなようにキャラを動かして遊べる格ゲーの自由度の高さとか黙々と練習するのが好きだ

一日だけの回顧録

 私はソシャゲを基本的にやらないタイプの人間だ。  ある一定の期間だけ集中的にハマることはある。しかし、本来は通信機器であるはずのスマホが占有される、あるいはスマホが発熱してバッテリーを劣化させるのを嫌って10日もすればアンインストールしてしまう。  付け加えるならログインボーナスも煩わしくなってしまう理由のひとつ。  ともかく、私はソシャゲとの相性があまり良くないのだ。  そんな私が数年にわたってプレイしてきたゲームがひとつだけある。  「駅メモ! - ステーションメモ

読書の効用

 私は比較的読書に慣れ親しんだタイプの人間です。  幼いころから本を読んできて、いまでもたまに図書館へ行くし、今でも月に1〜2度は書店へ行くことが習慣になっています。。  本を読んでいると「読書家なんだ」「偉いね」などと言われることもあります。  だけど、本を読んでいるから偉いなんてことはちっともありません。  読書に趣味以外の利益は一つもないと言っていいでしょう。  語彙が増える、知識が増えるなんて言われますが、それは個人の資質によるもの。  読書と知識量が完全にイコール

ともだち不要論

 常々言及していることだが、私には友達がいない。いるかもしれないが、いないことになっている。  この話をすると知人たちからは悲しいからやめろと言われる。だけどこれは純然たる事実なのだ。私には友達がいない。  私には友達がわからぬ。  学校の同級生や先輩後輩、職場の同僚、同じ創作チームのメンバー。  どれも友達ではなく、同級生、先輩後輩、同僚、チームの人。  仲の良し悪しには濃淡があるが、どれだけ仲良くなったとしても友達にはなれない。  その人たちは同級生や同僚というラベル

『ほにゃららサラダ』 / 舞城王太郎

 みなさんは舞城王太郎という名前に聞き覚えはあるでしょうか?  舞城王太郎は私の特に好きな小説家の一人です。ぜひ紹介させていただきたい。  まず、舞城王太郎という作家がどんな人物なのか。  はっきり言うとさっぱりわかりません。いえ、これには語弊しかないのですが……。  舞城王太郎はメディアへの露出をしておらず、いわゆる覆面作家として活動をしているためはっきりとした情報が全くないというのが正しいのです。  2001年に『煙か土か食い物 Smoke,Soil or Sacri

AIが怖い話を書く。私は推敲する。

 ChatGPTさんにお願いしてみた。  「50文字以内で怖い話を10個書いて!」  知ってるよ。ChatGPTは文字生成ツールじゃないってことは。  翻訳や要約が本業なんでしょ。知ってるよ。  でも出来るんだったらやってみたいじゃん。  だからやるんだよ。  数秒で出来るし。  ついでに推敲もしてあげるよ。お節介だよ。 以下、真面目にやります。 そりゃもうびっくりするくらい真面目に。  始めの一文はいいですね。枕元に立つ影。ホラーのお約束。  問題はその先。  クロー

夏が終わって夏になる

 2023年11月7日  数日前からちょっと暑いなとは思っていた。  ラジオの収録中、NPG部での通話中。  いろんなタイミングでヘッドホンが肌に張り付く。  夜もどうにも寝苦しい。  ついには片付けようとしていた扇風機を稼働させる始末。  Twitterでも暑さに苦言を呈しているひとがちらほら。  不規則な生活に端を発する私の過失による風邪っぴきではないらしい。  テレビがないのでPCでサクッと検索する。  天気予報が言っていた。  本日の最高気温 25度 オイオイ

誰かを家に呼ぶということ

 『ハリネズミの願い』を読んだ。  2017年の本屋大賞の翻訳小説部門で第一位に輝いた作品だ。  この小説は連作短編のような作りで、心配性でネガティブな性格のハリネズミが友達を家に呼ぶかどうかで悩み続けるというあまりにもゆっくりした内容。  本当に悩み続ける。そして誰も呼ばないまま、五十話が終わる。  本当にそれだけ。  もちろん最後にはとある形で決着はつくのだが、ついぞハリネズミが友達を家に呼ぶことはない。  ハリネズミが悩んでいる理由は性格もあるだろうが、背中に生えた

読書感想文のたった1つの悪手

 読書感想文で冒頭にあらすじを書くパターン。よく見るよね。  でもあれは悪手だと思う。  感想を読みたいんであってあらすじを知りたいわけじゃない。  あらすじはAmazonで確認できるし、なんならそっちの方があらすじの精度は高い。  本当に最悪なのはSNSに感想をアップする場合。  Twitterなら140字の制限がある中で、100字も使ってあらすじを書く人がいる。よくいる。  感想を聞かせてよ。あらすじはいいからさ。  「こういう場面があって、そのときにこう思った」と言い