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読書・書籍

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記事一覧

読書家たちの習性

 職場の人と小説の話をすることがありました。  そのときは話題に上った本を私が読んでおら…

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3日前
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『正欲』に気付かなかったマジョリティ

 朝井リョウさんの『正欲』を読みました。  以前から書店で見かけることはありました。  …

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2週間前
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相沢沙呼 / invert 城塚翡翠倒叙集 / 講談社文庫(読書感想文)

 『ivert 城塚翡翠倒叙集』を読みました。  前作のmediumは職場の知り合いにおすすめしても…

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3週間前
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小説『優駿(上)』の感想を書き損ねた

 noteのネタが枯れ始めるとライフワークの読書を題材にしがちなのですが、その中でも読書感想…

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3週間前
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私の本棚

 実家に帰ったとき、自室で所在なさそうに積み上げられていた本が多かったので本棚を自作しま…

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1か月前
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愛あるAI

 アンドロイドが恋をした、ことにした。  稀代の天才・ゲニー博士にとって脳に走る電気信号…

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4か月前
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「優しい人」と言うのなら

 「あたまのいいひと」について、前回の3X+1の日に記事を書いた。  そのなかで「やさしさってのは振る舞いだ」という旨の一文があるんだけど、これは実は引用で、公開してから引用だって示したほうがよかったんじゃなかったかなって気が付いたんだけど、それよりも別の記事にしてしっかり書いちゃった方がいいなってことも思った。  これは舞城王太郎の『パッキャラ魔道』に出てくる一文。  『パッキャラ魔道』は私の好きな短編で、前回の記事タイトルにも入れてわかる人にはわかるようにしたんだけど、

あなたはあたまが良いですか?~たまにパッキャラ魔道を歌いながら~

 「頭が良い」とはなんぞやという記事を見かけた。  実榛さんが書いていたんです、昨日。  …

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5か月前
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泥は愛だ 私に纏わりつく 泥は 罪を犯した者が 誰彼構わず 救いの手を求める 浅ましい姿と…

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5か月前

アマチュアの創作速度、あるいは時世の反映とか

 アマチュアの創作は勢いが全てだ。  そうでもしないと途中でぽきんと折れて、永遠に完成す…

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5か月前
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【小説】おバカの国

 あるところに、おバカの国がありました。  その国にはばかしょうじきな人たちしか住んでい…

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4か月前
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【小説】神代の朝の秘密

 とおいとおい昔のお話です。みんなのおじいさんやおばあさんが生まれるずうっと前、人間と神…

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5か月前
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読書感想文のたった1つの悪手

 読書感想文で冒頭にあらすじを書くパターン。よく見るよね。  でもあれは悪手だと思う。  …

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6か月前
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誰かを家に呼ぶということ

 『ハリネズミの願い』を読んだ。  2017年の本屋大賞の翻訳小説部門で第一位に輝いた作品だ。  この小説は連作短編のような作りで、心配性でネガティブな性格のハリネズミが友達を家に呼ぶかどうかで悩み続けるというあまりにもゆっくりした内容。  本当に悩み続ける。そして誰も呼ばないまま、五十話が終わる。  本当にそれだけ。  もちろん最後にはとある形で決着はつくのだが、ついぞハリネズミが友達を家に呼ぶことはない。  ハリネズミが悩んでいる理由は性格もあるだろうが、背中に生えた