人生劇場3 浩次の母

「スチュワーデスになりたい」それが、たか子の夢だった。両親は教師。スチュワーデスに憧れたのは、飛行機に乗れば、ここを飛び出せる。そんな感覚だった。

幼いころの夢を応援してもらえる環境、夢を諦めない自分でいられることは幸せだと思う。さらに経済的な理由も大きい。周りの友達は医者になる夢も、アイドルになる夢も、その能力を付けるために親が学費やスクール代を支払えずに諦めてしまった。

その点、たか子の両親は教師と言えども、20年以上のキャリアを積んでいたのと貯蓄に知識があり、経済的には困らなかった。正社員で働き続けたアラフォーの親を持つ子どものメリットだ。

キャビンアテンダントの夢は両親も応援してくれた。ゴールに向かうためにはゴールからの逆算だと言われるが、本当にその通りで、何を選ぶにも「これは未来の自分に必要か」を考えられる子どもだった。付き合う友だちも、その基準で選んでいた。

スチュワーデスになった自分を妬まない友達、お金持ちになった自分にたかってこない友達がいい。なぜ人間に嫉妬の感情を作ったのだろう。うれしさ、悲しさは必要だが嫉妬はいらない。

嫉妬は人生を狂わす。嫉妬を持った方も、持たれたほうも。嫉妬の感情が渦を巻いて襲い掛かられると、どんなに強いメンタルを持っていたとしても足元をすくわれそうになる。

有名人だってそうだ。どんなに周りに人がいてくれても、たった一人の瞬間を感じてしまったら、そこから一気に落ちてしまう。落差が大きいほど、這い上がれない。

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