入院中のお金のはなし。限度額認定証と傷病給付金と医療保険 |素人の急性膵炎ゆるゆる日記 18
今回は、少し生々しい話かもしれませんが、個人的に不安だったお金のことと、いろいろ解決してくれた保険について書きたいと思います。
はじめてお金の心配をしたとき
入院して1週間くらい。
そのあたりでようやく、「これ、入院費いくらするんだろう」「払えるかな……」と心配になってきました。
それまでは「入院するような病気になっちゃった、どうしよう」とおたおたしているだけだったので。健康のことだけ考えている……というのともちょっと違う。なんというか、「考えてもなにもわからないので、心配はしてるんだけど、なにを心配してるのかもわからない」状態でした。
それがようやく、二回目のCT検査が終わり(結果は微妙でしたが)、「数値はよくなってる」「点滴は少し減らせる」と言われて、「この病気、治る……?」と実感が出てきたので、やっと常識的なお金の心配にまで注意が向いたんだと思います。
実は私、年齢のわりには経済的にかなりあぶなっかしい暮らしをしてまして、貯金とかもほぼ無し。仕事は派遣の事務職で、やっと一年勤めたばかり。派遣会社の方から「傷病給付金」や「高額療養費」なんかの制度もある、というのは入院の連絡をしたときに教えてもらったのですが、その当時はどちらもなんのことか知りませんでした。
しかしまあ実際問題として、前回の入院でのお金の問題は、「傷病給付金」と「高額療養費(限度額認定証)」、そして20代くらいから惰性で続けていた「掛け捨て医療保険」のおかげで解決したようなものです。
まずは「限度額認定証」
「限度額認定証」は職場で入っていた健康保険の制度です。
健保によって内容は違うこともあるようです。
「限度額認定証」は入院費用のうち、一定額を自己負担するだけで良いという制度です。
(正確にいうと、もう少し+αがかかるんですが……)
「高額療養費」と似ていますが、「高額療養費」は一度病院の窓口で支払ってから健保に申請してお金が戻ってくるもの。
「限度額認定証」は、前もって用意しておくと病院の窓口で支払う時点で一定額(+α)を払えばいいもの。
注意点としては、月ごとに必要で、病院の窓口も前の月の請求は何日まで、という決まりがある場合もあるので、早めに準備しておく必要があることです。健保のほうも、その月のうちでなければ申請を受け付けてくれませんし(私の場合は二回の入院のどちらも月末付近にかかっていて、限度額認定証が届くまでドキドキでした……ダメだったら高額療養費制度で払い戻してもらえば同じなんだけど、やっぱり最初から限度額のほうが楽)
この「限度額認定証」のおかげで、前回の入院費23万円ちょっとのところ、8万円ちょっとで済みました。14~15万円、支払いが少なく済んだわけです。
今回は手術もあり、入院期間は短かったものの入院費は26万円ほど。しかも月をまたいでいるので、限度額までいかなかった7月分は特に減額はありません。それでも8万ちょっと+3.6万くらいで済みます。
……今気付いたのですが、7月分って2日分なので、入院費は1日2万円弱ですね。
やっぱり入院ってお金かかるなぁ。
傷病給付金について
そして、「傷病給付金」。
これは病気で勤務できなかった日数分×給料の平均額の三分の二を健康保険が払ってくれるというもの。
給料の平均額、というのは年間のその会社での給与額を日数(休日関係なく)で割ったものです。それの三分の二ですから、私の場合、額としては少額でしたが、収入がなくて困っていた時でしたのでありがたかったです。
日数には土日も含めることができます。ただし療養担当者と会社に証明してもらう必要はありますが。
療養担当者は、お医者さんですね。
たとえば前回、私は退院後3日くらい会社を休みましたが、その間も療養が必要だったと認める、と書いてもらう必要があるわけです。
退院してすぐバリバリ働ける、という人は珍しいと思うので、あまり長期間でなければ認めてもらえるのかなーと思います。
会社に証明してもらうのは、その間、勤務してないのは確かか、とか、報酬は出ていないか、とかです。
極端なはなし、お給料と給付金を二重取りしたり、会社が給付金だけ渡してタダ働きさせてたりしないかのチェックですね。
掛け捨て医療保険
20代後半のいつでしたか、ふと、心配になって掛け捨ての医療保険に入りました。
ちょうど昨年末に保険を見直して、それまでは1日5千円くらいの保証だったのを1万円に切り替えていました。
これのおかげで、すごく助かりました。
入院日数×1万円が10日後くらいにあっさり振り込まれていたので。
私の場合、13日入院してたので13万円です。
本当~~~に、すごく助かりました。
20数年「まあ保険だからひとつくらいあったほうがいいよね……2千円くらいだし……」と払い続けていましたが、本当に良かった!
かかった入院費、その他
というわけで、お金の話でした。
上でも書きましたが、私の場合、入院費は23万~26万くらい。
それに加えて、入院中にレンタルしていたパジャマ代などが2週間で1万円ちょっと。パジャマ、借りなくてもいいんですけど、他にもシーツ代とかもあるみたいで3~4千円はどうしても別にかかるんじゃないかな。病院にもよるでしょうけど。
私は、いろんな検査のときとか看護師さんにお世話されるときなんかもレンタルパジャマのほうが楽なので(袖の通しやすさとか)二回目の時も借りました。
あと、私の場合は食事も治療の一環なので、入院代に食事代も含まれてました。
(と、書いたところで「食事が治療に関係ない人っているかな、怪我でもテキトーな食事で済まされたら困るだろうし」とふと思いましたが、どうなんでしょうね?)
まとめ
なお、いろいろ助けてもらいましたが赤字です。
……まあ、限度額認定証(高額療養費)はすごくお金がかかるところを、少しで済ませてくれるだけですからね。自分が払う分はふつうに支出なわけで。
そして収入。傷病給付金でフォローしてくれても、いつもの収入の三分の二です。
どちらも本来かかる金額、入らない給与をカバーしてくれるわけで、とってもありがたいのですが。
掛け捨て保険の分はありがたいですけど……入院中にこまごました生活用品(ティッシュとか石けんとか)を買ったり、飲み物を買ったり、冷蔵庫を動かしたりしてると、それぞれにちまちまお金が必要なので、そのへんも足すとちょうど限度額+こまごま費用の額とトントンくらい。
病院、家から遠くてタクシー使ったりとかもしましたし。今日も入院費の支払いと傷病給付金の申請書類のために行ったのですが、バスがないと行けないのでバス代必須。
まあ、つまり、収入が減った分は赤字、です。
だから5月6月は頑張って働いてたんだけどな~~。
再発しましたからね。。。
※さいごに・おことわり※
以上は素人の感想なので正確なところは専門のサイトや専門家、担当者の方に確認してください。
※今日の画像
歌川広重の「名所江戸百景」から「深川萬年橋」。これ、本来は縦長の絵なんです。カメが紐でぶらさげられていて、川の流れと人や船、その間に山(富士山?)という大胆なデザイン。
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