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柔らかペット

薄くする

力に耐えられなくなる


喉が乾いたのでペットボトルのフタを開けて飲もうとした。キャップが硬くてなかなか回らない。両手とも思い切り力を入れるけど、びくともしない。

いったん諦めて、手の力が回復するのを待って再チャレンジ。右手をキャップにセットして、左手を容器にセットする。準備は整った。また全力で回そうとしたが願い叶わず。薄くなった容器が、力を入れるたびにベコベコと凹む様子を見て不安を覚えつつ、また諦める。

三度目の正直。これまでと同じ手のセッティングをして、今度こそと思いながらキャップを回す。これまでで1番の力を入れたら、見事に開いた。までは良かったけど、予想していた通りに飲み口からお茶がこぼれ出てきた。まあそうなるよね、とお茶を拭きながら喉を潤した。

最近のペットボトルは、とても柔らかくなっているものが多い。プラスチックの使用量を削減するためだったり、価格を保つための企業努力の賜物だと思う。捨てる時に潰しやすいというメリットもある。

一方で、力をかけにくくなり開けづらくなったように感じる。とても慎重にやると開かないし、力を入れすぎると溢れるし。開ける際の持つ場所を工夫をしたり、キャップを開けやすい器具を使えば問題ないのかもしれない。握力がもっとあって、簡単に開けられる人なら問題ないのかもしれない。似たような失敗をした人は、どうやって解決しているんだろうか。

今後、もっともっとペットボトルは薄くなると思う。なくなることはないだろうから。その時に、購入者側が対応できないとペットボトル飲料との関係が断たれてしまう。いつかペットボトルを開けるための道具が、必須アイテムとして持ち歩く日が来るのかもしれない。

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