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映画感想/プロメア-なぜ一部のオタクは同じ映画を何度も観るのか-

2019/日本
「天元突破グレンラガン」「キルラキル」を生み出した今石洋之監督と脚本家の中島かずきが再びタッグを組んで送り出す、完全オリジナルの劇場用アニメーション。

今となっては何でプロメアを観ようと思ったのかも覚えてません。気づいたら7〜8回は映画館に通って観てました。詳細な数も覚えてないです。「観た」というよりは「体験した」という印象のが強くて、7〜8回観たくせに「昨年観た映画で何が良かった〜?」と聞かれてもプロメアとは言わない気がする。これは私にとってアトラクションでした。

そんな前書きは置いておいて、これはシャブ! 効果が切れると禁断症状が出てくるヤバイやつ。サントラとかうっかり聴いてみろ、気づいたら劇場にいる。下手するとペンライト振ってる。プロメアを浴びているんだ。

コワ…正気じゃない。

そうなんすよ、ここに書くレビューは正気な人が書くものとは違うのでご容赦願います。なにしろ、1回観ればイイものを複数回観た奴が書いているんで。周りの友達に「今日4回目観に行く」と言った日にはすごい沈黙置かれます。ちょっと異常なことだとは私にも分かってます。が、辞められるわけではない。さらに、私にとっては、どうしてわざわざレビューを書くんだ?という感覚でして、なぜならデズニーランドのスターツアーズ乗った感想を聞かれているようなものでして。

一言でいえば「いやー楽しかった!🤣また乗りたい!」に尽きます、プロメアは。


さて、ここから先は真面目に書きます。

あらすじ:突然変異で誕生した炎を操る人種「バーニッシュ」の出現をきっかけに、未曾有の大惨事である「世界大炎上」が起こり、世界の半分が焼失した。それから30年後、一部の攻撃的なバーニッシュが「マッドバーニッシュ」を名乗り、再び世界を危機に陥れる。これにより、対バーニッシュ用の高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の新人隊員ガロと、マッドバーニッシュのリーダー、リオという、それぞれ信念を持った熱い2人の男がぶつかり合うことになる。

へぇ〜グレンラガンの青い髪みたいなキャラと金髪ヒロインのおはなしか〜無難なボーイミーツガールかな?

ところがどっこい。

どうやら金髪の子、男の子らしいぞ?

は?

なに私の好み貫通してんだよ。見るしかないじゃん、そんなの。

おそらくそんな理由で、軽い気持ちで観に行きました。ひとりで。映画館にはだいたいひとりで観に行きます。

初回の感想。(なんだよ初回って)

いや〜何が起きてるのかよく分からなかったけど面白いのは分かった‼️🤣 

さすがガイナ出身者の作品(今ではこのガイナという名称も複雑な意味を持ちますが)はテンポが良い‼️ そういえば以前もシン・ゴジラを4回観たわ‼️ 感覚的にあれと似てる‼️

映像もキャラクターも良かったけど、なにより音楽が良い‼️ 私の大好きな澤野さんじゃん‼️ こりゃあサントラ買うしかない‼️ 買わない選択肢がない‼️

買った。

この曲どこで流れてたやつだろ〜? あのシーンかな? いやあの時かな? アーン思い出せない‼️ あー、また観ればいっか!

また観に来た。しかも応援上映。

ウワッ😱ハードル高ッ‼️
しかも衝動で、一人で来たからペンライトとか持ってないし。叫ぶとかそんな恥ずいことできないし。後ろの方の席でそっと気配消して観よう…。

\ガロー‼️待ってましたー‼️/
\おい、ジジイー‼️おまえー‼️/
なんなん…この人たち楽しそう…。そっか、皆んなもあのシーンで私と同じ感想もってたんだ…同じ場所で声出して共有できるっていいな…。

気づいたら次の日も来ていた。

いやいやおまえ、昨日も同じ映画観たやん。だって今日も応炎上映🔥やるっていうし、3日間限定の試みなんだよ⁉️ 観るしかないじゃん‼️

なるほど3回目。さすがに色々と気付けるようになってくる。例えばリオデガロンとクレイザーXが船の中で戦っていた状況に初めて気づく。映像で説明されてもすぐに理解できない頭でして。初回ではただただアクションの格好良さに興奮していました。

そして、リオとガロのただならぬ関係がだんだん楽しくなってくる(他に言い方ないのか

あーダメだこりゃ。また来なきゃ。

こうなると観る目的がいちいち細かい。細かいモノマネ芸人並みになる。「今日はゲーラとメイスを重点的に観察しよう」とか、劇中で「覚醒」や「インフェルノ」は何回流れたか?とか誰に求められるでもなく、欲求のためにプロメアを浴びる。そうすると、7〜8回目になっているわけでして。レディースデーやauマンデーでお得に鑑賞する術もお手の物。「映画代高くね?」と思われがちでしょうが、こちらからすると一回の外食料金とさして感覚が変わらないので、つまり食費です。人間の生理的欲求を満たすものなので、遊びではないのです。

マハリユワレガアイェサヴァナレ♪
よく教育されたファンが劇場で「覚醒」の歌詞を配り始める。クレイが開眼するところで発狂する女子とかいて、もはや宗教。

この映画の何が良かったのか、もう純粋にはよく分からないんです。1回しか観てない人のレビューの方がよほど参考になります。ただ言えるのは、テンポが良くて爽快感が得られる、くらい。プロメアのような余白のある物語には、よくできた考察が浮上してきますが、それもまたひとつの楽しみ方だと思います。ここにそれを書くことはしません。細かいことはゴチャゴチャ考えずに感じろ!エンターテイメントだ!この映像に!この音楽がくる!興奮する!記号と記号が合わさる‼️それだけ‼️ほんとうにそれだけだった‼️

Blu-rayは予約しましたが、あの日あの時に感じた一体感はもう体感できないでしょう。家でひとり観たってつまんない。よく知らない他人と大勢で一つの大きなスクリーンで観たあの時のライブ感が最高だった。私にとってはそういう思い入れある映画なのです。

最後までお読みいただきありがとうございました。共感いただければシェアしてください。思い残すことなく灰になれます。

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