薮
日課の早朝ランニングで、国道から一本外れた道を走ってた
人も車も少ないお気に入りのコースだ
その中にちょっとした薮のある区画がある
ガードレールの内側に鬱蒼と生い茂っている
そこに差し掛かる20メートル手前くらいから、ふと違和感を感じた
藪の中に白い大きな花が咲いているのだ
ちょうど人の顔くらいの大きさだろうか
昨日通った時には咲いていなかったはず、そんな事を考えながら近づいていった
結論から言うと、人の顔だった
藪の中から無表情の老婆が顔だけ出していた
目の前にいるのに、何故かこちらと目が合わなかった
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