【融流雪溝の整備について】令和4年度青森市議会第4回定例会予算特別委員会・木村じゅんじ質疑原稿②

 予算委員会の質問2つ目は、地元篠田地区での融流雪溝の整備についてです。除排雪の問題は市民の一番の関心事です。
 国の交付金の状況や青森市雪対策計画との整合性、都市計画の中での位置付けなど、大局的な観点から整備の必要性を訴えました。


(以下質疑)
 今年も雪の季節がやって参りました。青森市は全国の県庁所在地では唯一市の全域が特別豪雪地帯に指定されており、年間の降雪量は、30年平均で626センチと、世界一の豪雪都市です。
 除雪排雪の問題は、市民の1番の関心事で、恒久的な雪対策として融流雪溝の早期整備には地域から強い要望がございます。
 他にもたくさんの公共事業がある中で、スムーズに事業を進めるために、工事施工時期の平準化を図る事は大変な大大変重要な事と考えております 工事発注が集中しますと市の担当職員も、大変ですし、事業者も人手不足で入札不調もあり得ます。
 そこでお伺いいたします。工事施工時期の平準化を図るものとして篠田地区の融流雪溝の整備があるが、その事業の概要をお示しください

(市側より、融流雪溝整備事業全体及び篠田地区の概要の説明。青森市雪対策基本計画に基づき計画された15地区のうち、7地区を完了。篠田地区は8地区目。H30事業開始し、総事業費27億円、整備予定延長13.5km。)

 ご答弁ありがとうございました。再度お尋ねします。令和4年度の事業費と整備の延長をお示しください。

(市側より、令和3年度整備延長は130m、令和4年度は当初予算ベースで事業1.8億円、延長686m。※事業開始後R2までは、調査設計などを実施しており工事はしていない※)

 ご答弁ありがとうございました。 
 全体計画に比してまだまだ整備延長が短い状態と感じます。また、青森市雪対策基本計画では、篠田地区の融流雪溝は、令和5年度末時点での整備目標延長が2.7kmとなっておりますので、これをしっかり達成できるよう、整備を進めていただきたいと思います。
 いずれにせよ、1日も早く融流雪溝を、というのが地域の強い願いです。
 篠田地区、冬の歩道の状況は大変なものがあります。例えば国道の古川跨線橋を越えて2つ目の信号、ガソリンスタンドさんが左手にある信号です。その信号、篠田3丁目の交差点を右に斜めに入っていく通り、青森森林管理署に向かっていくところなんですが、篠田小学校に向かう小学生の子供さんがですね、たくさん通学しているんです。冬になると除雪の雪盛で歩道が全て埋まってしまうですね。歩道にですね雪盛が3メートルとか、4メートル位、去年はありました。そこを小学校に向かう子供たちがよじ登って何とか歩いている。あるいは、それも危ないのでやむを得ず車道に出て歩いているような状況です。こうした大変危険な状況を解消するためにもこの篠田地区の流雪溝の整備も、早期の整備が、これほんとに必要だと考えます。
 そこで再質問いたします。整備された地区から順次、すぐに供用を開始ができるものかどうか、お示しください

(市側より、ある程度まとまった面積の整備が完了した時点で供用開始する旨の説明)

 ご答弁ありがとうございました。出来たところからすぐに使えるわけではなく、ある程度まとまった地区が完成してから、ということでした。
 融流雪溝は、答弁の中でお示しいただいた通り、地域の住民の方が供用開始後は、自ら管理をするということでした。運転に係る費用なども、受益者負担の考えから地域住民で賄うことになっております。そこでお伺いいたします。まだはっきりとは言えないところではあると思いますが、開始後の住民負担の目安をお示しください

(市側より、整備済みの類似した状況の地区での1世帯あたりの費用負担例が示されました)

ご答弁ありがとうございました。まだ分からないところだとは思うのですが、1世帯あたりの費用負担が、6000円から8000円程度と、目安をお示しいただきました。 
 この先は要望です。
 今のペースで整備をしていくと、令和3年度4年度で進捗800メートル程度と言う事ですから、全体計画の13.5キロを完了するのに10年、もっと20年以上かかるかもしれない。今のペースで行くとですよ。これからペースアップしていくと思うんですけど。
 篠田地区、今世帯の数で夫が65歳以上、妻が60歳以上又は、高齢者の単身世帯というのが、約25%を占めております。このことを考えますと、30年後の世帯数は、例えば世帯数が2割程度減少してしまうのは大いにあり得る話です。すると、世帯あたりの流雪溝負担額は1.25倍になってしまいます。
 流雪溝というのは地域の方が管理運営をするということになっていますし、そもそも、例えばロードヒーティングのように勝手に雪が解けるわけではなく、地域の方が雪を自分で投げることで初めて雪のない街が実現できるわけです。 
 つまり人口密度が少ない、あるいは高齢化が極端に進んで地域住民自らの除排雪対応ができないところに作ると、管理もできないし、利用することもできないので、宝の持ち腐れになってしまうわけです。先の一般質問でも、 高齢化により流雪溝の地域での管理ができないところがあるということが話題になっておりました。
 ですから、今人口密度がまだ高く、高齢化が進んでいないうちに、篠田地区に融流雪溝を早期に整備して、篠田地区は融流雪溝があって冬でも暮らしやすいから、と人が集まってくるようにするべきです。青森市都市計画マスタープランでも、青森駅周辺は都市機能誘導区域になっているわけで、西口の駐車場も来年度から新しくなって供用開始されます。融流雪溝を早期に整備することは、街づくり全体を考えた際にも重要です。
 さて、この融流雪溝の整備、社会資本整備交付金を活用して、国の60%補助で、実施しているということです。青森市はこの社会資本整備交付金を、8事業、全体計画額29億5300万円計画しております。弘前市は10事業で17億8900万です。財政規模·人口規模など考えますと青森市、頑張ってですね、目一杯まで申請をしている形だと推測します。するとこの融流雪溝の整備、進めて行くためには、やはり国の予算のつき方を良くしてもらうのが一番ということになります。雪国の暮らしの大変さを、ことあるごとにしっかりと伝えて、国からの交付金の内示率がアップするようにしていただきたいと思います。国に予算を取りに行くレクの時の雰囲気、これはなかなかしょっぱいものがあります。ですが、南北に長い日本列島に存在する多様性である北国の暮らしを、冬の大変さを背負って我々青森市民は守っているんだ、というぐらいの気概でもって当たっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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