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【小説】クお白チ 003【第一期】

毎日毎日良く飽きもせずに来るなって思ってた。買い物に行かなくてすんでたから助かってた。みんな妹みたいなもんだから、誰も差別せずに接してた。常に紳士♪頭はぼさぼさで、無精髭はやして汗びっしょりで、服はあちこちシミだらけで、見られたもんじゃなかったけど

工事屋は怪我防止のために、常に長袖の作業服を着てなきゃダメなんだけど、暑い…いくらアイス食ったって、ア○エリアス飲んだって暑い物は暑い。我慢も限界にきてTシャツ一枚で仕事する事にした。親方に見つかったら大変なんだけど…

昼くらいに彼女達が集まってきて、Tシャツで仕事してる俺を見て、キャーとか言ってる
「なにがキャーなの?」
「痩せてるのは知ってたけど、そんなに筋肉あるとは思ってなかったんだよ♪」
「電気工事屋だよ?力仕事の方が多いんだよ?」
「でもすごい!すごい!」
「照れるからもういいから…」
「サッちゃん照れてるよ♪」
「そうやって仕事の邪魔するならもうしゃべらない!」
「あーーーごめんなさぁーい」
「ごめんなさい」×6
「いつも七人だね?」
「二人はぁー夏期講習でぇー来られないのぉー」
「もう一人は?」
「風邪で調子悪いのさ。でもサッちゃんの事は知ってるよ♪」
「なんで?」
「お見舞いに行って話てるからです」
「おいおい、顔も見た事ない人に俺の事話すなよ」
「だって、楽しいんだよ♪」
「うんうん、楽しい楽しい」×6
「みんな近所なの?」
「みんな徒歩で来られる距離です」
Tシャツ一枚でそんなに暑くないし、彼女たちの香りも匂いも気にならなくなってた。麻痺してたのかな…

2日後、8時ちょっと過ぎにクッキーの子が一人でやってきた
「おはよう」
「おはようございます。今度はマドレーヌ作ったんで食べて下さい」
「おぉ、ありがと。家に帰ってから食べていい?」
「そのつもりで作ってきました」
「じゃそこに置いといて」
「あの…みんなに見つかりたくないんです…」
「なんで?」
「ぬけがけじゃないですか。恨まれるのいやなんです…」
「恨まれる?」
「はい」
「なんで?」
「みんなおにいさんに憧れてるんです…」
「君も?」
小さな声で
「はい…」
ゲッ!俺はみんな妹のつもりで接していたのに失敗かよ!
「他の子は何時頃来るか分かる?」
「いいえ、分からないです」
「ちょっと待って」
急いで灯具を固定して、脚立を下りて
「ついて来て」
「はい」
彼女から袋を受け取り、まだ工事をしていない次の次の教室の廊下に積んであった灯具の箱の後ろに置いて、一番上の灯具をずらして隠した
「これで見つからない」
「はい♪」
「おとなしそうなのに、積極的だね」
「そんな事ないです」
「アクエ○アス見てたの?」
「はい、いつも飲んでるからそれにしました」
「ありがとね」
「いいえ…」
照れてる
「仕事に戻っていい?」
「はい。私も一度家に帰らないとばれますから帰ります」
「ん?なんでばれるの?」
「電話で待ち合わせしてるからです」
「そか、じゃ早く帰らないとね。またね」
「またあとで来ます」
「じゃね」
「はい」
クッキーの子は廊下を走って行った…あの子だけはずっと敬語なんだよな…サッちゃんて呼ばないしな…お嬢様なのかな…それよりまずい事になったぞ…

涼しいうちに6灯付けたら10時になってた。俺にしてはペースが遅い。裏庭の椅子に座って、これからどうしようって考えてたら、ガヤガヤ彼女達がやってきた。見た事のない子を連れて…
おしゃべりが
「風邪で寝てた子でーす」
「○○重です。よろしくお願いします」
って丁寧に頭を下げられた
「こちらこそよろしくね」
すっげーー可愛いの!他の子はテニス部らしく日焼けしてるんだけど、この子は肌が青く見える位真っ白で、八重歯が二本出てて瞳が薄茶色で、髪は茶のショートカット。半アルビノだなって思ったけど
「髪染めてるの?」
「地毛です」
「肌白いね」
「日焼けすると水ぶくれになっちゃうから夏はテニスできないんです」
「で、テニス部なの?」
「テニス好きなんです…」
この子も敬語だ。緊張してるのかな?腕時計を見て
「そろそろ仕事に戻るね」
「はーい」×8
ぞろぞろついてくる。困ったなぁ…どうしようかなぁ…いっその事全員食っちまうか?いやイカンイカン。と思いつつも

ハーレムじゃん♪

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