宮崎県産天日干し大根はこうしてできあがるのです。
これからの天気がたいへん気になる木村です!
それは、今後の天気によって、前回紹介した天日干し大根の出来に大きく影響するからです。
11月に入ると大根櫓が組み始められます。
※後日詳しい大根櫓づくりの写真もアップ予定です。
何十本もの竹を組んで釘やボルトなど使わず、黒い紐で縛り付けていきます。大根の重量に耐えられるよう紐が手に食い込む程に締め付けて一本一本組まれていきます。
そして、11月下旬もしくは12月上旬から大根の櫓干し作業が始まります。
ここからの写真は昨年のものです。
畑の中から大根が抜かれ、結束機という機械で大根を2本ずつ縛り、専用の洗浄機で水洗いされて、大根の太さ・重さで選別され、一旦トラックに積み込まれます。
その後、小さいサイズは櫓の下の段へ、大きくなるにつれて大きいサイズがかけられます。
大きくて重い大根を上段に掛けるのは、作業上は大変ですが、上段のほうが風通しよく乾燥しやすいからです。
こうして、天日干し大根はだいこんの大きさにもよりますが、大根を櫓にかけてから約2~3週間ほど天日干しされて出来上がります。
その間、雨が降ったら大根が濡れてしまいますので、櫓全体にシートを覆います。
そして雨が上がったらできるだけ早くシートを降ろし、風に当てて湿気をとばします。少しでもシート降ろしが遅れると櫓内が蒸れて葉っぱが傷んでしまい、ひどくなると大根が櫓から落ちてしまい、使えなくなってしまいます。
また、比較的温暖な宮崎でも寒波が来ることがあり、その際は櫓をシートで覆い、一晩中ストーブを焚いて大根が凍るのを防ぎます。
万が一凍ってしまうと大根内の細胞が壊れてしまい、食感が悪くなっています。
このように生産者の方々は大根を我が子のように、雨に濡れないよう、凍らさないよう、休むまもなく、24時間中見守っています。
このことを
「大根の子守り」
と呼び、
愛情をいっぱいもらってできあがるのが天日干し大根なのです。
このような大根の子守りをして育てるのですが、生産者を苦しめるのが気温が高い暖冬と長雨です。
高温と長雨が続くと葉っぱが黄色くなって傷み、大根が櫓から落ちやすくなります。また、大根表面が黒くシミのようになったりします。
なので、これからの天気が気になるのです。
どうか今年の冬は太陽がいっぱい出て、乾燥した風が吹く、冬型の天気がつづきますように!
そう祈っています。
みなさんもそう願ってください。
よろしくおねがいします。
では、また!
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