マレーシア:私にとっての英語
はじめに
私は現在大学の語学研修でマレーシアに滞在しています。
マレーシアは、今(三月)でも温暖な国で、半袖でも十分熱いくらいです。
人によっては、日傘をもって歩く人もいます。また、それは女性だけに限らないことを、今日知りました。
さて、今回の記事では、タイトルにあるように「私にとっての英語」について書くことにします。具体的には、マレーシアで体験した私にとって実用的で重要な英語のあれこれ、について扱います。
まず初めに、ここで想定する英語のレベルについて述べておきましょう。
そのレベルとはつまり、最低限生きていけるというレベルです。
最低限生きていけるというのは、次の状況を満たすこととしました。
1:お金をまあまあ持っている
2:泊まる場所がある
3:自由に食べ物を選べる
4:移動ができる
5:変な目で見られない
まず私の場合、日本円を十万円ほど持ってきており、また宿泊施設の手配も大学の方で行っていただいたので、1と2はクリアしています。だから、この記事で想定する英語のレベルは、残りの三つを達成できるようなものです。
なので、現地人と会話を楽しむとか、値段交渉するとか、そういった高度な会話は考慮していません。ただ単に、自分の思ったことを伝えて、相手を動かす、一方通行の英語です。とりあえず、この記事ではそれを想定することにします。
私はこのように、英語のレベルを設定したので、人によってはやや不十分に感じるかもしれません。しかし、この文章は私がマレーシアの実際に試してみて、成功したことを書いているので、実際には結構役に立つような気もしています。
なので、この記事に一部にでも共感する人がいれば、私は幸いです。
英語はこれが役立つ
先ほどの英語のレベルでは次のような文が役立ちます。
be動詞が述語の文
Iが主語の文
なんだか、抽象的な2つで、今一つ実感が湧きづらいと思うので、これからそれぞれを具体的に説明することにします。
まずは、「be動詞が述語の文」についてです。
おそらくもっとも簡単でよく知られたBe動詞の文は、"it is a pen."でしょう。そしてその文は、一般的には役に立たない文と思われているようです。しかし、このように短い文でも十分に日常会話に生かすことが出来ます。例えば、マレーシアで食事を取る場合を考えます。マレーシアの食事は日本人には基本的に刺激的(スパイシー)です。その中にも、辛さの度合いというものが様々あります。なのでこれについて尋ねることが必要になりました。
ここで、店員さんに尋ねるフレーズは,先ほどのペンの文を疑問文にして、
"Is it a pen?"。そして次に、penをspicyに置き換えましょう。
すると、"Is it spicy?"になります。この文は単純ですが実用的です。そして例えば次のような料理を注文できます。
これ以外にもpenをさまざまな単語に置き換えたり、接続詞を繋げばもっと様々な主張ができます。これは単純な例ですが、
だからこそちゃんと通じます。
しかし、私は会話ではそんなに瞬時に出てこないのでここをもっと強化する必要があると感じました。
では次に移りましょう。
次によく使うのは、「Iが主語の文です」
これも英語の文としては基本的なものですが、とても大事です。
それが大事なのは、私とは何かを伝えるのに使う文だからです。
具体的に言えば、自己紹介や自分の体験や意思などを伝えるのに使います。
自己紹介は当然、初めて出会った相手に対して行います。そして、海外に行くということは、出会う人のほとんどは初対面ですから、自己紹介が必要になります。例えば、自分の得意なこととか、自分のクレイジーな体験とか、自分の将来の仕事だとかそういったことが聞かれます。そういえば、私は自分の人生を振り返ったことが少なかったためか、いざ質問されると、少し浮足立ってしまいました。ですので、人によってはあらかじめ考えておくのもいいでしょう。そういった、やり取りをクラスメイトと相互に紙に書いて交流するといったことも行いました。
私の場合、次のように答えました。
"I am good at mathematics."
"I have spent all day eating only bananas."
"I will become a game developer."
見事に主語がIではありませんか
はっきりわかるものですね!
今の二つの例は英語の中では基本的なもので、誰でも知っている構文ではありますが、実際の会話で素早く使うには、練習が必要です。(少なくとも私には)机で英語を勉強していると、英語がなんだかわかったような気になります。私のような活字人間にはそのような傾向が強そうです。しかし、会話は何も見ず瞬時に行うのが普通なので、日本語ではなく英語でつぶやくとか言った練習などを行って、日ごろから慣らしておけばよかったと思いました。
こんなものも役立つ
マレーシアという国について、少し述べることにします。マレーシアは多民族国家であり、マレー系、中国系、インド系の人々が大きな民族グループを形成しています。これらの主要な民族グループの他にも、多くの少数民族や先住民族が存在し、様々な文化や言語が共存しているとされます。
さてそこで、知っておく役立つ英語の知識は何でしょうか。
私はイディオムではないかと思います。
先ほどの自己紹介のところで、"I have spent all day eating only bananas."
と紹介しました。この分は、私は一日中バナナを食べて過ごしたことがある、というクレイジー(驚愕)な出来事なのですが、私は当初、一日中を英語で何というのかわかりませんでした。調べると、それはイディオムを知っていれば、解決するものでした。それが、私がイディオムについて注目した理由です。
さて次に少し質問をします。あなたが、会話で使いやすいと思うのは"from time to time"と"occasionally"のどちらでしょうか?
もちろん、どちらも正解です。しかし私は前者を使うと思います。それは発音のしやすさや、単語のやさしさが(自分と)相手にとって、混乱を招きづらいと思うからです。
相手にとってというのは、マレーシアが多民族国家であり英語がネイティブという訳ではないということを意味しています。ノンネイティブ同士で英語を使う際には、より簡潔で理解しやすい表現を選ぶことが大切だと思います。"From time to time" はそのような状況において分かりやすく、使いやすい表現だというのが、私の解答の根拠です。
こういった、イディオムは直接的で、日常的な言い回しとして多くの人に馴染みがあるため、コミュニケーションを円滑にするのに役立ちます。特に、異なる文化や言語背景を持つ人々が集まる国際的な環境では、簡潔で明瞭な言葉遣いが重要です。
少し話は、逸れますが、イディオム(慣用句)はそれぞれの国の価値観を反映していてそれだけでも興味深いものです。
例えば、日本では"窮鼠猫を噛む"。つまり窮地に追い込まれたネズミが猫に反撃するという意味から、「追い詰められた者が思いがけず強い反撃をする」という意味で使われます。このイディオムは、絶望的な状況にある者が予想外の勇気を見せるという日本の価値観を反映しています。
注:(窮鼠は”きゅうそ”と読みます)
また、マレーシアでは次のようなイディオムがあります。
"Bagai aur dengan tebing": 直訳すると「川の流れとその岸辺のように」となりるそうです。これは、互いに助け合って生きることの重要性を示す表現です。共同体と協力の精神を重んじるマレーシアの文化を反映しています。
なるほど。なかなか詩的で素敵な表現ですね。
あとがき
はじめにのべた英語のレベルでは、これまでに述べたことで十分事足りると思います。それよりも大事なのは、結局人に話しかけるパッションと、トークを続けるユーモアだとおもいます。それが私には十分ではありません。これは、私が英語の勉強よいうよりはもっと広く捉えた人間の勉強が必要であることを、示唆しているように感じさせます。つまり会話で大事なものは、英語力というのももちろんですが、人に話しかけるパッション(情熱)だったりユーモア(面白さ)だったということです。
以上で、レポートは終わりです。
読んでいただき、ありがとうございました。
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