【2020前半を振り返る、その1】1月〜2月中旬

2020年は自分史上でもかなり異例な年になった気がする。無論、コロちゃん案件だ。ゆる〜く振り返ってみようと。まずは、わたしの生活がガラッと変わる直前の2月の中旬まで。

上半期最大のイベントはアイスランド旅行

今年のテーマは旅になるのかなぁなんてことを思いながら、寒くもすがすがしい嵐山と元日らしく清らかに輝く川にかかる渡月橋を眺めている。年越しを京都で迎え、そのまま新幹線と電車の長旅を経て夫の実家へ行き、家族とおいしい食事を囲んだり、お参りしたり、雪も見たり。いつも年末年始を東京で過ごしていたわたしは、旅で始まる2020年を新鮮な気持ちで迎え、仕事初めへ。わたしは、週の半分は企業の専属バリスタで社員さんがいい感じに休憩できるようにする仕事をしている。また残りの半分はめちゃくちゃイケてる酒屋でも働いている。自然の素材のエネルギーやクラフトマンシップを感じるもの、それから自分の手を動かして何かを作ることが好き。そして人とおしゃべりするのが何よりも大好きで、それらは2020年の仕事でも変わらなそうだなと思いながら、会う人会う人に、今年はアイスランドに行く話をついしてしまう。そう、今年はアイスランドに行くのだ。

画像1

5月25日、羽田からデンマークはコペンハーゲンに飛び、そこからアイスランドに入り、4日間かけて島を車で半周しながら滝や氷河など雄大な自然が作り出す絶景を満喫。自然の中でコーヒーを淹れたり、サンドイッチ(チーズとピクルス入り)を自作するなど雄大な自然に比べてだいぶスケール感の小さい予定もある。島の反対から首都のレイキャビクへの移動には飛行機も使い、鳥の目でも自然を楽しむ。コペンハーゲンに戻って、一日だけ好きなコーヒーショップやヒップでトレンディなレストランを押さえたら、オランダはアムステルダムに飛び広大なユーラシア大陸にイン。運河沿いの心地よさそうなエアビーを5日間の拠点にして、美術館で心ゆくまでゴッホをみたり、地元の市場で食材やワインを買って自炊したり、電車で2時間のベルギーのアントウェルペンやドイツのケルンに行ったり、スーパーのお会計待ち時間に調べたら2時間で飛んでいけるとわかったウィーンやプラハもリストに加えて。。。文字にするだけでおなかいっぱい。5月末から2週間の予定で、アイスランドのハイシーズン直前の時期、ヨーロッパも夜は肌寒いくらいの過ごしやすい季節。そりゃ脳内お花畑にもなりますわ。浮かれツイートの数々を供養。

この時期にはもう、武漢でコロナなる新型肺炎が流行っているのは知っていて、職場でもちらほら話題になったり。とはいえ、メルカリでスーツケースを買ったり、パタゴニアの水着にもなるショートパンツのチェックしたり、メンズファッジのストリートスナップを読み込みヨーロッパの空気感を押さえるのに余念のないわたしにとっては、率直なところ、コロナは現実として迫る問題に感じられなかった。ちなみにWHOがこのウイルスを「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」としたのが1月30日であったらしい。

最後の飲み会

2月に入り、やや、事態の大きさを感じるようになる。都市封鎖のニュースは毎日目にするし、もともと花粉症対策で買っていた箱入りのマスクが普通には手に入らない。通勤の合間にコンビニで多少高くてもマスクがあれば買っておくかと思っても完売している。仕事ではやや厳しい時期で毎日疲れ気味だったこともあり、コロナよりもまず風邪やインフルなんかにかかったらたまったもんじゃない、とよく食べよく寝、手洗いうがいに気をつけてはいた。

そんな疲れがちな2月14日。バリスタの職場の仲良しの社員さんが「会社で秋田の生ハムとお燗にしたお酒を飲むよ」と誘ってくれたので、ありがたくおいしい生ハムにお酒を堪能させてもらった。生ハムの旨味がじゅんわりと噛むほどに染みる、上質な脂が燗酒のふんわりとした風味と合わさって口の中に広がる。お燗が進む進む。おや、このチーズどこの?お燗と合うな〜もっとくれ、とワイヤワイヤと過ごす。さらにふるさと納税返礼品のいくらやら、香り高いジンやらを楽しみ、あげくそのへんにあるイカの醤油煮缶詰で自分でパスタを作って食べるなど。いろんな社員さんたちと遅くまで飲んだり食べたりして、日頃の疲れも忘れるごきげんな華金。思えば、あれが大勢で飲んだ(わたしにとって大勢とは、2人以上なのかもしれない、いまや)最後の日だった。

とはいえ、私と夫は、朝起きれば「ゴーザンダイイン」a.k.aアイスランド語でおはようを交わし、「セイジスフィヨルズル」や「ヨークルスアゥルロゥン」のようなアイスランドの地名を噛まずに言えるようになり、アムステルダムのスキポール空港をナチュラルにSCHと略して表現するくらいには、5月末の旅行に心を鷲掴みにされていたのであった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?