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41歳はじめてのコスプレが荒んだ心に新しい風を吹き込んだ話

リレーマラソンに参加するついでに初めてコスプレに挑戦したのですが、とても楽しくていろいろと思考が捗る機会になりましたので、むしろコスプレメインで記事を残しておくことにしました。やったことないけどちょっとやってみたい人、自分には無理だなあって敬遠気味な人、いろんな人に読んでもらえたらと思います。よろろすおねがいするます。

きっかけ

8月末のトレイルセッションの折に「11月のリレマラに参加する」「コスプレして走る」という話を聞きつけてメンバーに入れてもらったのが事の発端。そのときは親しいメンツに仲間に入れてもらってリレーマラソンを楽しみたい、前から興味のあった大会だったのでぜひ参加したい、くらいの動機だったんじゃないかな。

九州内でコスプレしてるランナーの知り合いといえば福岡の癖強HTTRさんや鹿児島の男前KNSNを思い出しますが、彼らを見ていても自分がソレをやってみたいという気持ちはこれまで微塵もなかったし、同じバラエティ班であっても、そういうのは自分の担当じゃないと思ってちょっと避けてるぐらいです。なんかごめん。

それなのに、今回のリレマラ参加が「コスプレ付き」だったのを抵抗なく受け入れたのはどうしてなのか。お酒の勢いが半分、一緒にバカやってみたくなるメンツにガードが緩んだというのがもう半分だったのかなあ。よく覚えていませんが、とにかく、メンバー追加の手続きを取って無事にチーム「SPY×FAMILIY」に加入しました。

じゅんび

「みんなでアーニャになったら面白いんじゃねえの?」って話であっさりと方針がまとまり、チーム5人がそれぞれコスチュームを考えることになりました。ここで説明を入れておくと、「SPY×FAMILIY」はジャンプ+に連載中の漫画作品で今年アニメ化されたヒット作品。心が読める超能力を周りに隠している少女アーニャのキャラ造形がヒットし、『がんばるます』などのセリフ回しがネットミーム化するなど(以下省略)。チームが採用したのは作中に登場する学校の制服、体操服、普段着、部屋着、パジャマと5人バラバラのコスチューム。インターネット上でウィッグ付きのコスチュームが販売されていて、しかも男性サイズも取り扱ってくれているので(身長180cm超のわたしはXXLサイズを購入)このあたりはすごくスムーズに進みました。

SPY×FAMILY アーニャ コスプレ衣装 ウイッグ付き コスチューム スパイファミリー アーニャ・フォージャー 仮装 被検体007 フルセット ハロウイーン イベント クリスマス 髪飾り付き 日常着演出服 

それぞれの自宅にコスチューム商品が届き、めいめいに衣装やウィッグを試着して自撮り写真を見せ合ったくだりは楽しかったなあ。グループLINEではアーニャ語録も入り混じり、また秋の気候も手伝って文化祭の準備に似た良い雰囲気。根拠は全くなかったけど、当日はぜったい上手くいくっていう確信がありました。

へんしん

前夜のこのあたりから様子がおかしかった

さてリレマラ当日。前夜の宴の余韻が深く爪痕を残していました(二日酔い)がそれほどに地鶏と焼酎が美味しかった。どうにか出発時刻1時間前からモソモソと準備を始め、明らかにお酒の残るブスな顔を洗って歯を磨き、アーニャのコスチュームを身に着けます。普段のランニングウェアとは勝手が違ううえにわたしがチョイスした部屋着はワンピースタイプだったので、ドライインナーとハーフスパッツをアンダーウェアに着ました。ヘアネットを被って地毛をまとめ、ピンク色のウィッグを被ると、ばーん!ピンク色のウィッグをかぶった酷い二日酔いのおっさんが出来上がりです。

口ひげ顎ひげはわざといつものままにしてたので本当にひどい見た目だなと、こりゃサングラスは外せないなと思いました。ウィッグはXXLサイズではなかったようで、アメピンでしっかりと留めて走っても取れないようにしました。おかげで窮屈なものだからますます頭痛が酷くなりました。

ホテルのチェックアウトも会場への移動も途中に立ち寄ったコンビニも、全てアーニャのコスで押し通しました。雨が降ってて写真が残ってなくて残念......。セブンイレブンの店員さんが一瞬ぎょっとした顔をしたかもしれませんが気にしないことにしました。

ほんばん

会場では、受付~開会式~リレマラ本番と時間が経つにつれて声を掛けていただいたり写真を一緒に撮ってくださいとお願いされたりすることが増えていきました。全体的にファンラン寄りのリレーマラソンといったトーンだったので周りもわたしたちと同じようにコスプレしてる人でいっぱいで、気を隠すなら森の中といった感じであまり浮足立つこともなかったし居心地の悪さのようなものを感じることもありませんでした。

逆に、通常のレースなどでポツンとコスプレしてる選手のハートの強さというか壊れっぷりを感心する機会にすらなりました。ああやって人の視線を集めるのってすごいタフだなと。わたしなんて協賛企業の役員みたいなはげちゃびんから『たくさん居るけどキミが一番気持ち悪いねガハハ』と指さして笑われただけで一瞬頭に血が上ってしまったくらいなので、コスプレは依然として独りでは渡れない人生の赤信号だなということが分かってよかったです。

コスプレ効果なんでしょう、一緒に写真撮ってくださいって言われることがいつもより多かったんですが、知らない小さなお子さんからも声をかけてもらえたことがすごく嬉しかったです。どこで買ったんですか?ってもじもじしながら訊いてくる子も居て(amazonだよ)、子供好きで子供苦手のわたしですがすごく幸福度が高くて、二日酔いもいつの間にか抜けてなくなっていたようでした。沿道で応援してる時もみんなのリアクション良かったもんなぁ。

子供受けするキャラクターチョイスもハマってたんでしょうね。「じゃあ来年はさ」なんてチェンソーマンの話で盛り上がったりもしましたが、頭からチェンソーが生えたグロテスクなキャラクターは周りの人に笑ってもらえることはあっても喜んでもらえることはあるかどうか、、、ないでしょうたぶん。チェンソーマンすっごい面白いんだけどね。

会場を見渡すと、おもちゃのピストルを容赦なく向けてくるミニスカポリス(に扮した熊本の友達w)、ホームセンターでメーター買いしてきた素材で自作したホールケーキの被り物、送風ファンでパンパンに膨らんだブタ、ぐったりしたミッキーマウスの着ぐるみまで、、、とにかくいろんな参加者が走り回っていました。

限界アーニャ3+1
アーニャなのにハンサムとは
他チームと被るなど
他チームのアーニャを応援
これがリレマラの醍醐味よね

かんそう

コスプレする目的って色々あるんでしょうね。これまで見聞きしたことある話だと「好きなキャラになりきってキャラへの愛を全身で表現したい」とか「みんなで同じ衣装を身に着けて羽目を外したい」とか。ほかにも「勤め先の施設で出し物をするときに変装したらえらく喜ばれて以来コスプレに目覚めた」なんて話を聞いたこともありましたが、何かと斜に構えがちなわたしは(みんなハッキリとは言わないけど)そういう善い行いもひっくるめて皆「要は目立ちたい」んだろうなと思っていました。

ですが、どこの子かも知らない子と写真を撮ったりしている内に「喜んでもらえて嬉しい」気持ちがコスプレの動機になりうることを実感することができました。これは実際にやってみなければ永久に知ることができなかっただろうな。

わたしにはわたしの美意識みたいなものがあってそれを譲れないのでこれからもどんどんやっていきます!とはならないんですが(絶対ならないw)、食わず嫌いがひとつ治ったというか、実際にやってみることで肯定的な意見を自分の内側に取り入れることができました。コスプレやってよかったです。あざざます。

おまけ

おかしなマラソン大会公式HP

同じチームで走った住吉泰地くん(akaゲロ弱メンタル)がリレーマラソンの様子をYouTubeに投稿しているので、お時間ありましたら動画も見てってください!

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