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着物屋さんの仕事 その壱

着物業界の未来を考える前に、まずは私たちの普段の仕事をご紹介します。
ただし、これはあくまでも自店の話です。他店さんが同じとは限りませんので。

まず、我々の日常は、お客様のお宅訪問回りです。
他のアパレル業のように、店頭でお客様のご来店を待ち、いらっしゃったお客様を接客し、販売するということは日常ではあまりありません。
アパレル店員をイメージして着物業界に飛び込んだ人はまず、このギャップに心折れます。(笑)

業界の人間がこんな悲観的なことを言うのもどうかとは思いますが、敢えて言わせていただくと、現代の生活の中で、着物は日常の生活に必要なものではなくなってしまいました。ですから、ただお店を開けていればお客様がいらっしゃる、そんな光景は大変珍しくなっています。

では、どうするのかと言うと、先ほど言いましたように、待ってても来ないのなら、こちらから伺うまでです!
顧客様のお宅に毎月訪問し、世間話をするのが毎日の仕事です。世間話の中からお客様の様々な情報を収集し、私たちはお客様に有益だと思われる情報を差し上げる。そんな毎日を送っています。

「そんなんで着物が売れるの?」と思われる方も多いと思います。
売れるんです!(笑)
あっ、もちろんうちのお店は押し売りとか、変な訪問販売をやってる訳ではありませんよ!
要は、着物が日常のものでなくなった今、いざ用事ができたときに、うちのお店を思い浮かべていただけるか、もっと言えば、毎月お邪魔している私の顔を思い浮かべていただけるか、それにかかっています。

幸いにも出雲では、まだまだ着物をインターネットで購入する方は少ないです。ですから、いざ着物が必要になった場合には実際の店舗に頼られることが多いです。そのときに、数ある着物屋さんの中からうちの店を選んでいただくことが大変重要になってきます。

この数少ない貴重なチャンスを掴むべく、日々私たちはお客様のお宅訪問を続けているのです。

他にも私たちの取り組みはありますが、今日はここまで。
またご紹介させていただきます。

よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは着物の未来のために役立てさせていただきます!