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着物は愛あるリサイクルショップで買うべし!?「KIMONOanne.」vol.4取材日記〜キモノオフ編〜

2022年11月16日に発売された「KIMONOanne.」vol.4。表紙は渡辺直美さん、付録は伊藤若冲の群魚図をアレンジした風呂敷という豪華版で、おかげ様で大好評です。

私は編集スタッフとして3特集の編集&ライティングと、1企画の着付けなどを担当させていただきました。

そこで今回は、担当企画のうち「推し!のキモノ量販店」で伺った着物屋さんの取材レポートを、主観多めでお届けします。

ずっと行ってみたかった「KIMONO OFF」

キモノアンではお店紹介記事を担当することが多い私(vol.2の「大阪ゲキヤスキモノSHOPPING」や、vol.3の「こだわりの多い着物店」も担当しました)。今回はお得意のリサイクル店紹介で企画を出したところ、編集長より“推し人”(そのお店のコアファン)との組み合わせで進めてほしいとのリクエストが。さまざま思いつくなかでここは外せない!と思ったのが、石川県にある「KIMONO OFF」さんです。

もう、名前からしてすごそうじゃないですか。この時点でまだ1回も行ったことがなかったのですが、こちらには強力な“推し人”がいることも知っていました。

そう、ふだん着物でおなじみのYouTuber、tontonさんです。

彼女の動画でたびたび紹介されていることもあり「このお店は絶対良いに違いない!」と確信を持ってオファーしてみたところ、ご本人もお店もご快諾。これで第一関門突破です。その後、現地フォトグラファーさんなどを手配し、8月下旬に現地を訪れました。

いざ、突入!

お店があるのは石川県野々市市。「ののいちし?どこ?」と思ったのですが、金沢市のお隣でアクセスもバスで金沢駅から30分ほど。とはいえ、全く土地勘のない郊外でバスを降りて、建物が見えるまで若干不安なものです(汗)。

「KIMONO OFF 野々市若松店」があるのはBOOK OFF同店と同じ建物。さすがの巨大さで、リサイクルショップ好きとしてはテンションだだ上がりです。

フォトグラファーさんとおちあい、早速店内へ。

©中村億

うぉーーーー! 想像を超える広さです、187坪!

すでにtontonさん(きよみさんとマネージャーさん)は到着しており、さらにチームtontonの皆さまも数名応援に駆けつけておりました(さすが人気者)。にこやかな店長の野崎さん、さらに社長さんにもご挨拶して取材開始。

きよみさんの先導でコーナーごとにお店を回ります。夏の終りでこれから七五三シーズンということで、店頭には子どもの晴れ着がたくさん。(……子どもの着物…見たい……)という個人的な欲望をグッとこらえて、ウールコーナー、襦袢コーナー、反物コーナーの掘り出し方を教えてもらいメモメモ。

今までたくさんのリサイクル着物屋さんを巡ってきましたが、とにかく広くて見やすい! 誌面では1ページにまとめなければならなかったので、ご紹介できないところがいっぱいあったのですが、お店の両側に小上がりスペースがあったり、アンティーク系がまとまっていたり、新品の着付け小物が豊富に揃っているのも高ポイント(小物だけ買いに呉服屋さんに入るのって気まずいですからね…)。旅行ついでに立ち寄っていきなり着物に目覚めても安心です(笑)。

知らなかった加賀の伝統文化も

そんな取材中、店長さんが見せてくれたのが小上がりコーナーの奥にかけられていた、美しいのれん。

「花嫁のれん」といって、花嫁さんが結婚式の当日に婚家の仏間にかけられたのを、ただ1度くぐるためだけに作られるものなのだとか。江戸末期から明治頃に始まった加賀独自の文化で、加賀友禅などで誂えられてきたものの今ではあまり作る人もおらず、なかなか手に入らないのだそう。

こうして、取材目的以外の素敵な物事に出会えるのが取材の醍醐味のひとつ。例えばこの後、金沢の飲食店に入って花嫁のれんが掛かっているのを見たときにそれが分かれば、旅の充実度がより高まるというものです。

そんなわけで取材も無事終わり、秘密の小部屋で皆様と談笑させていただいたりと、楽しい時間を過ごさせていただきました。tontonさんも店長さんも着物、そしてこのお店が大好きなことが伝わってきて、取材できてよかったです。

そんな取材当日の様子がtontonさんのYouTube動画で紹介されています(自分の姿は恥ずかしいが、仕事はちゃんとしてそうに見えたのでホッとしたw)。

もちろん、お買い物もする。

ところで取材をしながらも、終わったあとの買い物のために、あちこちに目を光らせ目星をつけていた私。「あれもこれも欲しいが、ここで買うべきはやはりこれだろう」と選んだのは、KIMONO OFFさんオリジナルの半幅帯。解いた着物や反物からリメイクしたものです。

いろんな色柄があったのですが、ピンクと黒の配色がドンズバ好みだったので、こちらにしました。そしてキモノアンの発売記念インスタライブでデビューさせてみました。

着物愛にあふれるリサイクルショップなら、いいお買い物ができる

さて発売中のキモノアンには、こちらの他にもリサイクル着物店をいくつかご紹介しています。私も主にリサイクルショップで着物を購入しているのですが、お伝えしたいのは“ただ着物が置いてある”店と、“着物愛がある”店があるということ。前者から掘り出すのも楽しいときもあるのですが、もしこれから着物を始めたいと思っている方がいたら、後者の方がオススメです。

今回の記事では着物愛にあふれるお店を厳選しているので、ハズレなし! まだ読んでいない方はぜひご一読ください♪


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