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男性の角帯:盛夏はコレで決まり!

毎年8月中旬は、快晴でうだるような暑さなのに、地元・熊本は梅雨末期のような空模様だ。入道雲やセミ時雨(しぐれ)はどこへ行ったのだろう?
カレンダーを見間違えるほどの雨模様となっている。

8月のお盆前といえば一番暑い時期、酷暑だ。ゆえに、より涼しく着物を着るのがコツである。加えて、どう周りの方々に清涼感を与えるかが大事になってくる。日本人らしい「目配り」「気配り」「心配り」である。

着物は、宮古上布・越後上布などの上等な麻布や、小千谷縮(ちぢみ)など透け感のある着物が盛夏の着物だ。角帯の夏素材としては、絹・綿・麻などに加え、紙布・藤布・芭蕉布などがある。
織の組織には、「紗/しゃ」・「絽/ろ」などがあるが、いちばん目が粗いのが「羅/ら」である。ウキペディアには、もともと羅とは鳥や小動物などを捕獲するための網を意味する言葉とも記されている。

僕は、胴回りに帯を3周巻いている。網目がざっくり空いていて、清涼感たっぷりで盛夏にはピッタリだ。硬そうに見えるかもしれないが、意外にも柔らかく、締めるほどにしなやかな帯になってきた。白汚しに薄鼠色の菱模様で、色目も涼やか。どんな着物にも合わせやすく、毎年、自然に手に取っている。

帯結びは、「貝ノ口」ではなく、ただ入れ込むだけの「片ばさみ」をしているが、緩みにくいのも特徴の一つである。
羅の角帯を締めて、残り少ない2021年の夏を楽しみたいものだ!


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