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藤沢まで撮影してきた話。

専門学校1年目の締めくくりとして一つの作品を撮ることになった。
ロケ地泊まり込みで3日間にも及ぶ撮影。
以下、適当に日記的なものを書いていく。


ロケ地は神奈川県の藤沢市。江ノ島からちょっと北に進んだとこにある。

そりゃもちろん詳しい場所までは言わんけれど、私の生息地からはまぁまぁ遠いとだけ言っておく。片道2時間&交通費は800円弱。とてもじゃないけど三日間も通えたもんじゃないんで、ロケ地に宿泊することに。


1日目。5時20分ぐらいに起床、1時間後に家を出発。5時だというのに外が夜かってぐらい暗かったのを覚えてる。

アホみたいに重くてデカい荷物を抱えながら小田急線に揺れる。朝早く行けば電車も空いてるだろうと思い乗ったが案外そうでもなく、一度も座れなかった。

着いたのは集合の1時間前。家で食べた朝飯がヨーグルトだけなのと、その時丁度便意を催していたというのもあって、クソ重い荷物を抱えながらマックを探し求め早朝の藤沢を闊歩(ちなみにマックは見つからなかった)。


初日は11時から段取り開始、19時に終了。予定より少し早めに終わった。

そのまま泊まるということで時間にも余裕が生まれ、さぁどうするかと友人と話した時、ある提案が浮かび上がった。

「そうだ、銭湯行こう」と。

という訳でロケ地から20分ほど歩いた先にある銭湯へ。名前は「湯乃市」。てっきり私は住宅街にある言うなればこじんまりとした銭湯を予想していたのだが、決してそんなことはなく中々に大きくて驚愕した。

中には食事処もあったがその前に夕食を済ませていたので直接風呂場へ。中身は良くも悪くも普通の銭湯。多種多様な種類の風呂がいくつもあった。

だが中でも格別だったのはやはり露天風呂。冷風に身を震わせる中、浸かる浴槽はまさに至高の一時。(雲一つない夜空であった為、星もくっきりと見えていた)

「ああ、明日も撮影だというのにこんな幸せでいいのか」、と心の中で何度も思うのであった……。

ロケ地に帰宅(?)後は夜食を食べてスマブラしたり、少しお酒飲んだり……あれ、なんか撮影してる時よりも充実しているような。


続いて2日目。朝7時に起床。ロケ地に泊まったので朝起きるのはそこまで苦痛では無かった(家だと15分ぐらい瞼が開かないぐらい朝に弱い)。

が、この日はシーンの関係上、撮影が長丁場となった。結局終わったのが夜の22時。カット割りなどがややこしいのもあって、私の脳味噌はパンク寸前だった。

と、言うわけでこの日の夜は友人と軽くスマブラしてそのまま早めに就寝。余程疲れていたのか、この日はかなりぐっすりと眠れた。


そして来る最終日の3日目。気合を入れて朝から撮影開始。
夜の8時ごろ、遂にクランクアップ。三日間に及ぶ長き闘い(?)は遂に幕を閉じた。

機材をまとめた所で、ロケ地に泊まる組でお疲れ様兼反省会、的なものを開催。今回の撮影で良かった所悪かった所などを言い終えたら、後はPARTY NIGHT状態。コンビニで夜食+αを購入し、TVでW杯の決勝を見ながらいざ晩酌。

あの夜は間違いなく最高だった。人生で初めて飲んだ檸檬堂の味は、決して忘れないだろう。


今まで学校の授業などの関係で撮影は行ってきたが、三日間もかけて行う撮影は初めてだった。ちなみに私の「現場での」役職はスクリプター。名の通り撮影の状況などを記録する係である。

この三日間、確かに辛いと思う時もあれば、友人同士の意見の食い違いによる諍いも起きそうになった時もあった。しかしそれらを乗り越え、やっとの思いでクランクアップできた時の達成感は、やはり何事にも代え難い。


……さて、これで私の仕事は終わりと思いたいが実はこれからが本番。ここから先は編集作業が待っている。かくいう私も編集部の1人であり、冬季休暇前の最終日の前までに撮った素材を繋ぎ合わせなくてはならない。

嗚呼、〆切に追われるという感情はこういうものなのだろうか……。
真夜中、モンスターを啜りながらパソコンに喰らいつく男、通称「私」は悲嘆に暮れるのであった。

がんばってきます。

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