マッチングアプリが普及しても未婚率は下がらない
ネットを徘徊していたら
「今はマッチングアプリが普及しているから、これから結婚する人は増える!未婚率も下がる!」
という意見を目にしました。
一瞬なるほどと思いましたが、考え直してみると絶対にないだろうなと考えを改めました。
マッチングアプリが普及したからといっても未婚率は下がりません。
むしろ普及すればするほど未婚率は上がるんじゃないかなとすら思ってしまいます。
もともとマッチングアプリの成婚率って高くない
マッチングアプリから結婚に結びつく確率は実は大変低く、1~3%程度だと言われています。
これだけ低いのには本が一冊かけるくらい理由があるのですが、その一つに選択肢の多さがあります。
選択肢って難しいもので、あったほうが良いんですけど、有りすぎるのも駄目なんです。選択肢が増えると困る人って出てくるんですよ。
映画観たいな~音楽聴きたいな~という人が、いざネトフリやSpotifyに登録してみても、あまり利用しないケースってあるそうなんです。
というか私もそうでして、いろいろ映画やドラマを観たいな~と思っていてアマゾンプライムビデオに入会しているんですが、ほとんど利用しないんです。
いつでも見れるから後でいいかなとか、いざプライムのページを開いてどれを見ようかと考えるだけで疲れてしまって結局観ないんです。
ウォッチリストには見る予定が特にない映画や番組だけが溜まっていきます……
このように、選択肢が多すぎて動けなくなってしまう状態は、行動経済学の研究分野でもあるそうで、かなりの人に起こる可能性があるそうです。
アメリカの研究によると、スーパーマーケットで20種類以上ジャムを置いたときと、6種類だけに絞って置いたときでは後者のほうが圧倒的にジャムの売上が上がったそうです。
人間、どこまでも自由にしていいよ、全部自分が決めていいよ、好きにしていいよといわれるとなかなか動けないものなんですよね。
マッチングアプリもこれなんです。
都市部である程度の年齢層の異性を検索すると、千人単位で異性が表示されます。
全員をしっかりチェックするのにはとてつもない根気が必要です。
そして翌週には新しい異性の会員が増えます。
マッチングアプリが普及すれば当然このペースも増えることになり、選択肢が増え続けます。
もっといい男、もっといい女が現れるかもしれない。
本当に今付き合っているこの人で良いのだろうか?
いざとなればアプリ使えばいいかと実際の恋愛から腰の引けてしまう人も出てくる。
未婚率を無理やり下げる方法としては、半世紀ほど前のようにお見合いが主流になって、ほぼ強制的に結婚する流れに戻さないと難しいなぁと思ってしまうのです。
マッチングアプリの普及=未婚率の減少
と簡単にはいかないだろうという話でした。