サラリーマンでもBIGCATは借りられるらしい
大阪のアメ村にあるライブハウスBIGCAT、通称ビッキャはアーティストが次のステージへの階段を登るための登竜門的なハコだ
シャングリラ、クアトロあたりを埋めたらいよいよ次はビッキャかな?というようにビッキャでやれるかどうかが一つのステータスになっているように思う
ちなみにビッキャより大きなハコとなるとハッチ、ゼップとなり一気にキャパがでかくなる
僕の好きなピロウズはだいたいツアーでビッキャとハッチでライブを行うが、ハッチはギリギリソールドしないくらいでビッキャだとチケット取れないことは多々あるのでだいたいの動員力がわかってしまう
そんなビッキャはサラリーマンバンドでも借りられるらしい
2019年11月3日
ナードマグネット
だいそうさくツアー ファイナル
心斎橋BIGCAT
すげーライブだった
アンコール含めて2時間のステージ、アップサイドダウンから始まってあっという間に終わった
平日はそれぞれの職場で働いていて、毎週末どこかしらに遠征しているんだから疲れてないわけがないじゃない
それでもツアーの集大成ということで気合いは入りまくってたし、バンドの状態としてはとても良かったんじゃないかな?演奏もすださんの歌もミスがなかったわけじゃないけど、素人目に見てもわかるくらいすごい熱量を感じた
熱量という面では客の熱量もものすごかった
先行物販から行列ができているし、早々にモッシュピットはカオスになっているし、MCのたびにヤジは飛ぶし
ナードの大舞台をみんなで盛り上げようという想いも感じられたけど、このツアーは関西圏のライブがこの日だけだったから単純にずっとおあずけをくらっていた鬱憤が爆発していたのかもね
セトリを見て気づいたんだけど、これまで持ち時間30分でもよくやっていたC.S.Lを外していたことにめちゃめちゃ驚いた
えっ?やってないの?マジで?セトリに載せ忘れてない???って軽く混乱した
ナードマグネットはこの1年いろんなところにお呼ばれしたり、人目につくようなイベントによく出ていた
久しぶりのフルアルバムも出したし、初の主催フェスも開催したりと休日と有給をフル活用しながら精力的に動き回っていた
ファンからすると動きが活発で嬉しいような、でも少しは休んで欲しいような複雑な状況でもあった
それが功を奏したのか、単独としては最大キャパの会場で、ソールドアウトとはいかなかったけどほぼほぼ埋まっていた
昔からのファンもわりと最近興味をもったファンも入り乱れていたし、連休の中日ということで全国から駆けつけてきていたように思う
印象的なのは04 Limited Sazabys、フォーリミのグッズを身につけた人がちらほらいたことだ
昨年のフォーリミツアーの対バン、ヨンフェスへの参加を通じていわゆるキッズのハートを掴んだことは想像にかたくない
それはとても喜ばしいことで、フックアップしたフォーリミの狙い通りみたいなところかもしらない
フォーリミのギターのRYU-TAがわざわざ今回の大阪ワンマンに足を運んでいたあたり、僕らが思っている以上に2バンドの間で通じ合うものがあったのかもしれないね
6月にリリースしたアルバム「透明になったあなたへ」はここで語るまでもなく名盤で、まだ聴いたことがない人がいるならぜひ手に取ってほしいんだけど、このアルバムを経てナードマグネットは次のステージに突入した感がありありと伝わってくる
その辺はインタービューとか読んでくれ、その方が正しく届くと思うし
今回のツアーではFEEKS & GEEKSの間奏にWeezerのDope Noseをぶっ込んでシンガロングを巻き起こすことが定番化してたり、ワンマンでは洋楽のカバーを演奏していたりした
名古屋でやってくれたBowling for Soupの1985はサウンドチェックでたびたびやっていたけどようやくフルで聴けて鳥肌たったなぁ、、、
押しつけるわけでもなく、「俺らの好きな音楽ってこんな感じなんだぜ」ってサラッと入れ込んでくるのも彼らの良いところのひとつだと思う
なんでもそうだけど、たとえ良いものであってもゴリゴリ押しつけられると素直に手に取ることができなくなる いや、俺がひねくれてるだけかもしれんけど
そのあたりのバランス感覚がナードは優れてると思う
やっぱり営業職とかやってるからなせる技なの?
ナードマグネットには「メンバー全員が会社員」なんてキャッチコピーはもういらないよ
そんなのがなくたって彼らの音楽は届き始めている
でも彼らの音楽を必要としている人はもっともっと隠れているはず
燻製おじさんでも、ドラムの人でも、ヘパリーゼの焼酎割でもなくて、音楽でバズらせるような次の一手が楽しみだ
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