おとなになること
小さい頃は「大人」に憧れた。
お金をたくさん持っていて、いくらでもゲームを買えて、車を運転できて、美味しいものをたくさん食べられて、夜遅くまで起きていられて、ちょっとえっちなものが見られる。
子供ができないことも大人ならなんでもできる。
だからはやく大人になりたい。
きっとそう思っていた人は多いはず。
でも大人になった今、思うことがある。
大人ってなんだ?
夢や希望を語れば「現実を見ろ」と言われ、思い通りにいかないことに不満を述べれば「子供じゃないんだから」と窘められる。
大人というのは窮屈だ。
お金をたくさん持っていても、いくらでもゲームを買えても、車を運転できても、美味しいものをたくさん食べられても、夜遅くまで起きていられても、ちょっとえっちなものが見られても、どこか縛られている気がしている。
世間体を気にしてしまうし、自然体でいようとしても無意識のうちに自制心に支配されている。大人として振舞おうとしている。
コロナウイルスの感染拡大の煽りを受けて、3、4、5月に行く予定だったライブはすべて中止・延期となった。これは誰も悪くない。国内で感染が拡大し、非常事態宣言が発出されるような未曾有の事態だし、各所が最善手を打った結果だし、たらればで語るのは良くない。
しかたがない。
そんな言葉を吐いて諦めようとしている自分に驚いた。
子供の自分ならどうしていただろうか。
なんでできないの、だれのせいなの、いやだいやだと泣き喚きながら駄々をこねていたんじゃないだろうか。
そんなことをせずに淡々とチケットの払い戻し手続きをした僕は大人になったんだろうか。
やっぱり大人って窮屈だ。
はやく「春」が来たらいいなぁ。
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