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君羅文庫

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毎日一冊の本を紹介するマガジン「君羅文庫」 その日読んだ本の中から記憶に残る一文を書き出して感じたことを綴ります。
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#小説

自分で自分を幸せにしよう

『趣味で腹いっぱい』 上手じゃなくて自己満足を目指す「趣味」が人を支えることもあるし、社会を回してる!自分で自分を幸せにしよう!と思えました〜

格好悪いけど、堂々としている

「渋谷に服を買いに行きたいんやけど、好史一緒に行ってくれん?」 大学の同じ部活の同級生で九州出身のOからある日言われた一言。 大学生にもなって一人で買い物行くのが怖いというのも格好悪いだろう。 「買い物ぐらい一人で行けよ」と、僕は僕で彼女との予定を入れたかったこともあり突き返してみるも、「いやあんな怖いところ一人じゃ行けん!センター街入ったら知らん人に暗い店連れ込まれて、高い服買わされるんやろ?絶対一人じゃ行けんわ!」と、やたらと最悪な想定をして話してくるO。 「怖そ

高3の文化祭にて #君羅文庫

高3の文化祭で漫才をやった。僕より面白くて声が大きくて行動力もある同級生が沢山いる中で何故か僕は漫才をやろうと思った。ここで前に出ないと!の感情が込み上げてきて、漫才をやった。僕が漫才をやりたいと声を上げたら、一緒にやろうと2人から声をかけれられた。みんな、どこかで前に出たいと思ってたんだなと思う。最後の文化祭でその思いを口にして、大勢の観衆の前で練習した漫才を披露した。終わった後の充実感が凄まじかった。 村上龍さんの『69 sixty nine』を読んで、それを思い出した

『サード・キッチン』 白井 悠 #君羅文庫

自分が何者か?を考えてみる時間って案外ないよなぁと思う。 先日、娘に「パパは何でパパなの?」と言われた。おそらく深い意図はなく、最近娘の中で流行りの「パパのことをあえて”ママ”と呼んでみる」の延長線上でふと出た言葉だったのだと思う。 ただ、とても考えさせられた。確かに生物学上の父親ではあるけれど、なぜ”僕”が娘の父親なのか?なぜ娘は僕の娘なのか?についての答えをしっかりと言葉にできなかった。 考えるべきことが目の前にあって、それについてのアイデアや行動を考え実行する日々

医療栄養学科に入ったら読みたい! 君羅文庫50選

はじめに新型コロナウイルス感染拡大により、4月からの大学での授業が実施できるか不透明になっていた2020年3月9日。 大学での授業が受けられなくなってしまうかもしれない医療栄養学科新入生や在校生たちに向けて、家にいる時間でも好奇心を失わず、学び続けてほしい、自分の世界を広げてほしいと想い立ち、君羅の心動いた本を紹介する #君羅文庫 を始めました。 医療栄養学科での学びに役立つ本やただただ笑える本に泣ける本など、さまざまな本をTwitter、Instagram、Facebo

僕たちは、あの夏「主人公」になれなかった。

#君羅文庫 『風が強く吹いている』 三浦 しをん 著 僕たちは、あの夏「主人公」になれなかった。 大学4年の夏、僕が所属する体操競技部は、1部残留をかけて全日本インカレを戦っていた。 大学スポーツの場に身を置くと、スポーツ漫画を読んだ時の「主人公になる感覚」を味わうことがある。 『スラムダンク』の山王工業戦を戦う湘北高校のメンバーになったような、「僕らは主人公、最後には良い結果が待つ」という「希望」を感じながら競い合う。 しかし、その夏の試合中に感じた「希望」は叶わず