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入院日記 3 (春雷)

今朝は雷の音で目が覚めました。
春雷。
季節を分けるときの雷はいいなぁ、と思う。

カレンダーではもうすぐ4月だけど、旧暦では今はまだ2月の下旬。
わたしの住んでいた八重山では、旧暦が生活の中によく登場します。

「ニンガチカジマーイ」
これは、‘2月の風回り’ という、旧暦の2月はまだ急に風向きが変わるから、海でも山でも注意しなさいね、という沖縄の言葉です。
こんな日は、朝は穏やかな南風で天気も良かったのに、急に雲が出てきて風が止まり、そのあと雲の上で風がぐるりと向きを変え、とても強い北風に変わります。
静かだった海は、突然大時化(しけ)の荒れた海に。

もう20年近く前だけれど、カヤックでキャンプツアーに出たガイドだった友人は、そんな海を漕いだまま戻らぬ人になりました。

2月の風回り(ニンガチカジマーイ)の日は、何日も捜索に関わった彼の友人たちはみんな、何年経ってもあの日のことを思い出しているんだろうな。

旧暦の3月3日は、浜下り(ハマウリ)の日で、
今年のカレンダーでは4月11日です。
浜下りの日は、とくに女の人は海に足をつけて、一年の厄を落として、また一年の健康を願います。

そうして季節はだんだんと夏への準備を始めます。
そんな時を知らせてくれるのが、春雷なんだろうな、と思っています。

まとまりのない日記ですね、
ありがとうございました😊

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