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コロナでグリーンスクールが本格的にオンライン授業に移行したよ|グリーンスクール日記9か月目

バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、バリに移住をした。


英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか?

どんな学校なのか?


この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記をつづることにする。でも、欲をいえば、いつか海外の学校にこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。

これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険のはじまりでもあるのだ。

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グリーンスクールは3月16日から閉校になった。

そして2週間の春休みをはさんで、4月6日からターム4が遠隔授業でスタート。

今日は、このオンライン授業について書こうと思う。

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<子どもたちのいない、ガラーンとした閉校中の学校>


オンライン授業のツールと流れ

「Distance Learning Plan」と名付けられたこの遠隔授業システム。

テレビ会議システム「Zoom」と、教育向けプラットフォーム「Seesaw」、そしてドキュメントはGoogleを使っている。アメリカでは一般的な組み合わせのようだ。


授業の流れはこんなかんじ。

まず、前の日に授業のGoogleスライドが先生から共有される。

そのスライドには、先生からのコメントとその日のZoomのリンク、そして、その日とその週の課題が書いてある。

生徒は課題をやってSeesawに提出。そして、Zoomでのミーティングでシェアをする。


Zoomでのミーティングは、1日2回。朝はホームルーム。午後はサイエンスやアートといった特別科目だ。

朝のホームルームでは、生徒たちが課題やシェアしたいことを順番に話していく。


おとといの息子のホームルームでは、「ゴミ」についてシェアしあっていた。

息子「日本では、ゴミ収集車が毎日おうちの近くに来て、ゴミを無料で持っていってくれるよ。」

先生「えー!毎日?!日本すごいね!国によってゴミの集め方が違っておもしろいね。りお、シェアしてくれてありがとう!」

こんな調子だ。

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保護者とのコミュニケーションに力をいれているグリーンスクール。その他に、3つのプラットフォームが用意されている。

・通常のブログ

・遠隔授業用のブログ

・保護者向けコワーキングスペース「The Bridge」のブログ



そして、メールが1日1件から5件ほど届く。

内容は、テキストだったり動画だったりPDFだったり。


正直、親はてんてこ舞いだ。

でも、「いつ何がどうやって提供されるか」をはっきり書いてくれているので、ちょっとは助かっている。

図2



グリーンスクールがオンライン授業をする3つの理由

このDistance Learningの目的は、生徒の以下3つを確保するため。

図1

(和訳)

●継続的な学び
●安心感と居場所
●遠隔授業中の幸福度


グリーンスクールは3つ目の「幸福度」を重視している。

オンライン授業が始まって1週間たったが、課題をちゃんとやったかどうかについて言及する先生はひとりもいない。

「幸福度」についてのカリキュラムについては今度書こうと思う。


グリーンスクールの先生たちの今

生徒たちだけでなく、先生たちも今は世界中に散らばっている。

息子のクラスでは、南アフリカから来た先生はバリに残り、カナダから来た先生は家族とカナダに戻った。

本当は夜中なのに、カナダの先生はホームルームで「おはよう!」と明るく子どもたちを迎えてくれる。そして、生徒たちの話をこれでもか、とほめちぎってくれる。

授業とは別でFacebookグループを立ち上げ、シュタイナーのアクティビティーを動画で毎日アップしてくれる先生もいる。


画面超しに、それぞれの先生が生徒を気遣う気持ちが伝わってくる。

自分の生活を整えながらのオンライン授業の準備は、大変だったと思う。学校と先生に感謝、感謝だ。


他にもグリーンスクールでは、いろいろな活動が立ち上がっている。

有志の保護者によって、バリに残った人たちで助け合うコミュニティーが生まれたり。

学校のファーマーズマーケットに来てくれていたサプライヤーのデリバリーリストが配られたり。

保護者向けコワーキングスペース「The Bridge」は、すべてのイベントをオンラインに切り替え、引き続きわたしたちに学びの機会を与えてくれている。

図1


学校はインフラになりえるかもしれない。

グリーンスクールはそう思わせてくれる。


学びの二極化

日本で非常事態宣言が出た。

学校の休校要請、バーやネットカフェへの休業要請。


このような有事のとき、国家権力はパワーを持つ。

なので、多くの国民は受け身になる。が、そうでない人もいる。


そして、コミュニティーは自然と二極化していく。

TOPからの方針やGOサインがないと動かない・動けないコミュニティーと、独自で意思をもって動くコミュニティー。


教育現場もしかりだ。

たとえば。

日本のインターナショナルスクールの多く、そして私学の一部はオンライン授業に切り替わっている。

しかし、息子が通っていた公立小学校からは、1日数ページの漢字ドリルと算数プリント、体調管理シートを渡されただけだ。


もちろん、横並びでないといけない、という事情もわかる。何かをしたくてもできず、心を痛めている先生も多いだろう。


でも、果たして、学校が子どもにコミットすべき「学び」は、漢字ドリルと算数プリントこれだけなのだろうか?


子どもの「学び」を止めたくない。

子どもの「幸せ」を軽視したくない。

そう思う親は、わたしだけじゃないはずだ。


これから、グリーンスクールのオンライン授業で得たこと、感じたこと、をnoteで共有していけたら、と思う。

さぁ、今日も子どもといっしょに学ぼう。「生きる力」を!