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ピアノってどうやって弾くの?~アラカン女子の初めてのピアノ奮戦記#02

一度もピアノを習ったことがなく、見よう見まねで『猫ふんじゃった』だけは弾いたことがある。
そんなアラカン女子が、なんで突然ピアノを弾こう!と思い立ったのか?

今日は続きの二話目です。
ピアノを弾くつもりもないのにピアノ譜を買ったわたし。
「弾いてみればいいんじゃない?」の一言に背中を押されて、すっかりその気になったものの、家にはピアノもキーボードもない(^^;)
そんなゼロ地点からのスタートでした。

♪ とにかくピアノに触ってみた

すっかりピアノを弾きたくなったのは良かったのですが、肝心の楽器がない(笑)
さあて、どうすればいいのかなぁ?
SNSでぼやいたらすぐに、「練習スタジオがありますよ」と教えてもらえました。なるほど、世の中は案外便利になっていたのね。

幸い住んでいるのは都内です。音楽スタジオは山ほどあります。
さっそくドキドキしながら予約して、スタジオに行きました。

たしかこれが初めてのピアノスタジオ体験の時の記念写真です。
YAMAHAのアップライト。調律など、お手入れもきちんとされています(^^)

どの曲をやるかは決まっていました。
その曲しか弾けそうになかったから、選択の余地がなかった(^^;)

いえいえ、その逆なのかな。その曲があったから、もしかしてわたしにも弾けちゃうかも!?という無謀な期待を持ってしまったのですね。

それはアルバムのエンディングで流れる短いバージョン。
ゆったりときれいなバラードで、音作りもシンプル。
難しいリズムも、音数の多いコードもなし。
しかも長さにして、わずか24小節!
(でもちゃんと3コーラスあるんだけどね)

これなら頑張れば弾けるようになるかも💛
とピアノのことを何も分かっていないわたしは、おおいに期待に胸を膨らませたわけです。

それが後々、とんでもなく無謀なことだったと気づく羽目になるのですが、そうとは知らずに浮かれていました。だから始められたんですね。
知らないから挑戦できるんです。知らないことの強さというか。

やりたいのなら、とにかくやってみる。
それがその先どうなるかは、動いてみて初めて見えて来るもの。
アラカンにして目覚めてしまったピアノへの憧れが、この ことわりを深く実感する日々に導くことになります。

♪ あれれ、ピアノってどうやって弾けばいいの?


ピアノを前にして、いざ楽譜を開いてみて、まず思ったのがこれです。
そう言えばピアノってどうやって弾くんだろう?

ピアノは鍵盤を叩けば誰でも音を出すことが出来ます。
そうなんです!だから、ピアノと楽譜があれば音楽になると、無意識に思い込んでいたんですね。
考えてみればそんなはずはないのだけど(^^;)

そう、問題は音を鳴らすことじゃなかったんです。
どの音をどの指で弾いて、どう動かせばいいのか?
これがまったく分からない……

楽譜に書いてあるのは音とリズムだけです。
その通りに鍵盤を押さえれば、書いてある音がちゃんと鳴ります。
当然ですね、ははは。

実をいうと、最初はそれだけで十分に楽しかったんです。
そもそも音数の少ない曲です。一つ一つ音をたどって鳴らしてみるだけでも、なんとなく雰囲気が出るんですね。
ああ、小曽根さんの音だ~💛なんて思っては、にまにま。
ピアノ初体験のファンとしては、もうそれだけでワクワクしちゃうのですよ。

とにかく、ピアノと言う楽器に触れるだけで幸せだったんです。
独特な音の響きが好きで、ずっと憧れていた楽器ですから。
そして、大好きなピアニストさんの音を真似てみる。
これが楽しくないわけはないです。

でも、それだけでは曲にはならない。演奏にもならない。
ただ子供のように触って、遊んでいるだけです。
最初の素朴な感動は、3回目のレンタルでようやく一つの気づきに到達します。

そうか、わたしはピアノの弾き方を何一つ知らないんだ!!

♪ きみこさん、急がば回れですよ!


音大出身の友人Nちゃんに言われた一言です。
「きみこさん、急がば回れですよ!」

ピアノの弾き方を教わる必要があると気づいて、Nちゃんにお願いしたんですね。どうやって弾けばいいのか教えて、と。

彼女は、わたしがまったくピアノを習った経験が無いことは知っていました。そして、わたしが楽譜を読めること、コードがわかることなどは知っていました。それでウッカリしたのかも、と今にしてみると思うんです。

Nちゃんは子供の頃からずっと音楽をやって来て音大にまで行った人。なので、本当に何一つ知らない状態がどんなものかイメージできなかっただろうと思います。
だから最初、ちょっと戸惑い、そして焦ってました。
何も分かっていないわたしが、ちょっと無茶ぶりをしたかもしれないですね(もうしわけない)。

その時、彼女がまず教えてくれたのは、ピアノを弾くためには指使いを学ばなくてはいけないということでした。
言われてみれば当然のことですよね。

わたしだってギターを弾くのだから、分かっている(気づいている)べきでした。何かしらの楽器を演奏できるようになるためには、その楽器特有の技術をまず身につける必要があることを。

さて、Nちゃんは戸惑いながらも、わたしが弾きたがっている曲に指をつけてくれました。楽譜の音符ひとつひとつに指番号を書いていくんですね。
これはギターでもやることなので、すぐに理解できました。
で、あとは、その指番号の通りに指を動かす練習をすればいいわけです。

ピアノは指の位置で音を覚えることをします。それで手元を見なくても弾けるんですね。
つまり指の使い方がピアノの基本のキ。

本当にピアノを弾きたいのなら、指使いを基礎からちゃんと身に着けることが一番の早道。急がば回れですよ、きみこさん!

Nちゃんのアドバイスが身に沁みました。
ああ、わたしとんでもないこと始めちゃったかも、と思いながらも、もうすっかりやる気満々(^^)

ところで、わたしはピアノ教室に習いに行くつもりはなく、独学で何とかしたいと思っていたので、まず何をすればいいかを尋ねました。
「やはり、まずはバイエルとハノンですね」と言われて、ええ、それは退屈そうだなあ、と、ちょっと怯みました……

でも、Nちゃんはわたしの師匠。言われたとおりにしました。
つまり、家に帰ってさっそくamazonでバイエルとハノンを注文したわけです。

ここから、小曽根さんの曲を弾きたい!という無謀な夢を叶えるための、地道で長~い基礎練習の日々が始まります。


次回は、独学でどうやって基礎を学べたのか、というお話です。
現代の社会インフラが、思わぬところで助けになってくれました。


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