見出し画像

地球温暖化と進化し続けるワイン

日本で同じ値段で店頭に並んでいるワインなら、フランス産より南米産の方が(元の物価格差を考えても)1ランク上だというのはよく知られている通り。実際のところ(元の種も製法もフランス仕込だから)、素人でもわかる、かなりレヴェルの高いものに出会えたりもするし、ワイン選びは宝探しみたいでちょっと心弾んだりもする。土や気候の違いを鑑みた《作品》たち。

フランス以外でも世界中で美味しいワインが造られるようになった20世紀末には、フランス本国で伝統を誇るワイン製造者が、海外進出していくようになってもいる。

CLOS DE LOS SIETE クロス・デ・ロス・シエテも、その1つ。フランスのBordeaux ボルドーのワイン醸造の権威Michel ROLLAND ミッシェル・ロランと、その6人の仲間達、計7(=siete)人で、南米・Argentine アルゼンチンの(ボルドーにあたるともいえる)Mendoza メンドーサの土地から創り出した。

アルゼンチンならではのMalbec マルベック種40%、Bordeaux rouges ボルドーといえばのCabelnet-sauvignon カベルネ・ソーヴィニヨン種やMerlot メルロー種、そして、Syrah シラー種が20%ずつで、(ソムリエなら“力強い”と表現するんだろう)香り濃く深い味。
いわゆるベリー系の赤や黒の果実類やシナモンのようなスパイシーな香りは、アルゼンチン牛を引き立てるからバーベキューにもぴったりだけど、サラミなんかをおつまみにして、ただワインだけを楽しむ機会にも。
日本でも、ふらりと立ち寄ったいくつかのデパ地下でも3000円程で見かけたので、ふつうに出会えると思う。フランスでも15〜20ユーロ程度、と国内のAOCのちょっとしたものと同じ価格帯。(*ヴィンテージで100ユーロも存在するけれど)

赤だけど、冷やしておく。デキャンタするほどよそ行き顔でもなくて、飲む30分前ぐらいに開けておくだけで、より美味しい(と、勧められたままそうしているのがいい感じなので受け売り)。

...それにしても、地球の温暖化と共に、ワインの葡萄栽培も以前通りとはいかなくなるだろうと言われて久しいのに、世の中には美味しいまま溢れている。進化するワイン。作り手の努力と工夫の賜物。

気に入っていただけたら嬉しいです🍀