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何を持ってしてもその子

だいごろうはおしゃぶりが苦手で咥えさせるとしばらくして、ぺっと吐き出した。
月年齢でサイズが変わるし数個試したが長続きするものはなくて、しばらくするとペイって外に押し出してポロッとおしゃぶりが落ちるのが可愛かった。
そして勿論泣き出すので困ったわけだけど、何処かで安心した気持ちもあった。
これじゃない〜と定めて吐き出す姿は強情な感じでなく自然で素直に見えてなんとも言えない姿だった。乳首の代わりにはならん!と?ん〜すごいな。
おしゃぶりをしてくれたらこちらは助かる。泣き出すと最終的には抱き上げるので他の事が出来なくなる。そうあんなに小さな物が赤子をあやしている、ご家庭によってはありがたいわけだ。

外国の物だと形状が少しちがい楕円形になっている。乳首の形というよりも赤子が吸いやすい形状を試行錯誤しての事なんだろう。しかしそれも合わなかった。

最初は相性の合うおもちゃやグッズが少なく猫背に丸まって眠れるバウンサーのような物も合わずに泣いていたので抱っこや声かけが必要で誰かしらが付いている完全マンパワーマンだった(完全母乳を完ぼというそうで、だいごろうは全体的にというかかなり完全マンパワー的だったので言うなれば「完マ」です。そしてなんか言いたかっただけです。)

そんなだいごろうも手で物を触ることが好きになり、いろんなところに手を出すよになっていった。6ヶ月となった今ではまだまだカンマ的(カタカナもなかなかいい)だけれど笑ったり、ほーほー声を出したり、キエーと奇声をあげてみたりと個性が色々出てきたので一緒にいて楽しめる時が増えたように思う。

だいごろう自身もその他の物に興味津々で距離感が合わなくても手に掴もうと手をグーパーグーパーさせて空を掴んでいる、何にでも触れて不思議さを得て充実させているみたいだ。

掴めたとすると今度は口に持っていく、下の歯が2本出てきたので噛む事が楽しくなっているようで、噛む感覚と噛んだものから出る音も楽しんでいるようだ。
その流れが出来てからバナナの形をした歯固めのようなおもちゃを渡してみたら気に入ったらしくグイグイと噛みしごいている。

くわえる時は何処か妖艶で色っぽく梅沢富美男かと思った。
自分の服を噛むのも好きでびしょびしょにするのでハンカチやガーゼを渡したら噛んで引っ張り何かうまくいかないと泣いているのでハンカチを噛んで泣く悔しい人の図になっている。

外も好きになった。この間は雨の時に玄関先に出て濡れた木の葉を不思議そうに触っていたし、雨を避ける事なくただ濡れていく様子は抱いていて感じ入るものがあった。

女型の梅沢富美男期ならまだいいが(ほんとか?)、悪態をつく梅沢富美男期に至るまで成長の段階があるのだから受け入れていくしかな、例え梅沢富美男の欲求5段階なるものがあったとしてもだ。

「月に行きたい!」といえば前澤期、「火星に行きたい!」といえばイーロン期、「目立ちたくない!」といえば政治家期、公園の木を切ってソーラーパネルを置く「おい!小池!」むしろ落ち着け期、そのうちスマホを片手に持って問いかけに全て答えるChatGPT期などきたら大変だろう、そう思えばイヤイヤ期はその子ではあるのだから総称を付けなくても個性として受け止めていけそうだ。

時折ニヤリとするだいごろう自身も自分の個性や可能性にまだまだこれからしょと楽しんでいるようだ。

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