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時間ぐすり

時間薬。ときぐすり。
時間が解決してくれるよ、ってアレですね。

失恋のクスリとしても有名。
大好きな彼氏との別れ。もう寝ても覚めても涙に明け暮れて
身を切るようなキリキリとした心の痛みも
1週間たち、1ヶ月たち、3ヶ月、半年後には
心の中の思い出ボックスに整理できる…というお薬。
ま、たまに箱からはみ出て、唐突につまづくけど。そして開けてみて色んな感情になるけども。

私の妊活終了も失恋みたいなもんで、
時間ぐすりが効いてくるのをじわじわ待つんだろうなーとぼんやり思ってて。

そういえば、
過去に2度ほど、お医者さんから
時間ぐすり』を勧められたことを思い出しました。

わたし、サメ肌女でして。
中学生くらいから、サメ肌女でして。
二の腕の外側がブツブツしてる人いるでしょ?あれ。
しかも、わたしの場合 二の腕だけではなく
ふくらはぎや、太もも、お尻にまで赤いブツブツが広がっていて…自信のないお年頃の女の子にはけっこうダメージ大きかったのね。

これは『毛孔性苔癬』という皮膚の疾患で、
ピーリングとか軟膏とか対処法はあるけど
すっかりキレイになるわけじゃないんだよね。

地元の皮膚科のおじさん先生からは
『大人になったら、30代くらいには自然と治るよ、大丈夫!』
と、よかったね!というテンションで言われてたのを中学生のわたしは
『わかってねーな』と辛辣に心の中で悪態ついたのを覚えてる。
そう、これが時間くすりを勧められたひとつめ。


中学生にむかって、肌見せるのはあと15年我慢して。なんて残酷!
そう言うしかなかったのかなー
(いまは美容皮膚科とかでなんとかなるかもね?)

それでも、高校生くらいになれば二の腕のブツブツには目をつぶり上半身のおしゃれは楽しんでいましたよ。
問題は下半身!
北国生まれの白めの肌の太ももやお尻の赤いブツブツは、とんでもなく目立ち、自分でもドン引き。恋のカケラを見つけてもせっせと外壁を高くして、これをバカにされたらどうしようっっ!と、怯えておりました。

結論から言うと、サメ肌は
40代になった今でもキレイに治ってはいないです。(若い頃よりは随分目立たなくなってるけど)

大人になったら治るよ、のクスリは効いてないが
大人になると他のことで自信がついたり、目立たなくするケアなどの知恵もつき、
何よりそんなに誰もわたしのこと見てないってことに気がつき
そこまで気にしなくなりました。
お医者さんの意図した経過ではなかっただろうけど、これも時間クスリの効果かな。

ふたつ目は生理痛。

程度に波があるけれど、ひどい時は
痛さで脂汗を流し、顔面蒼白。
胃の中身がなくなるまで嘔吐して、そのあまりのダメさに救急車で運ばれた事も3度だったか…。

これも時間くすり、というか経験くすり?を提示いただきました。
婦人科の男性の先生から。

『子ども産めば、治るよ』

これまた『わかってねーな』と辛辣に心の中で悪態。今、辛いといってる患者にそのうち治るよ。なんて残酷!!絶望感!
診察では問題ない、あとは体質の問題。って事らしく。
まだハタチそこそこだった、独り身の女にはつらい暴言に聞こえたわけです。

まぁ、でもこれも
見方によっては時間くすりがある程度、解決してくれました。
これらの規制が変更になったからです。

・低用量ピルの使用を日本が認可(1999年)、その存在が世の中に認められるように。
・ロキソニンなど第1類医薬品がドラッグストアで購入可能に

多少、他の人よりお金はかかったけど
これでわたしの生活はグンと楽になりました。
出産を経験することはなかったけど、年月が過ぎたことで、便利グッズが手に入るようになった。
これも提示された解決法とは違うけど
ちょっと番外編の時間くすり

実際、物事が起こってる時は
人生のどん底にいる気になるけど
まぁそのうち 時が何らかの変化をもたらしてくれて
楽しい毎日を過ごせる風にできてるのかな。
なんて思うこの頃です。
思いが消えるわけじゃないけど、自己主張は小さめになるのかもしれない。

というわけで、トキグスリ。
お世話になります。


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