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玲愛と勇介との出逢い⑩

玲愛と勇介との出逢い⑩

玲愛は勇介に好きな場所を伝えていた、あの時...それは京都での話で話題になった話...

『リフレッシュは仕事を充実させる為のスパイス剤だと思うんです。頭を空っぽさせる事が出来るか出来ないかだと俺は思っていて』

勇介さんの言葉に納得して...

移動しながら玲愛は勇介を見つめている

『玲愛?俺を見つめてどうした?』

『好きな場所の話をしていた時の事を思い出して...』

『あの時は玲愛と初めて逢って時間を共有してくれたな?プライベートな時間も大切だと考えていたからな。今は玲愛もいる』

『玲愛も今は勇介さんがいます』

『玲愛との時間が俺のリフレッシュ時間』

(その時席がふたつ空いたのを玲愛は見つけて)

『勇介さん?座ります?』

『座ろうか?(玲愛の手を繋いでリード)』

(玲愛はバックの中から何かを取り出して)

『どうぞ』

『ありがとう。玲愛コレ見て』

(勇介は玲愛にある風景の写真を見せた)

『この場所からの空港が好きで早めに着いた時に寄る場所なんだそこも行く?』
『連れてって下さい』

移動しながら見る風景は玲愛の記憶にゆっくりと刻まれて...

『玲愛は移動は新幹線が多い感じ?』

『そうです、でも...北海道とか九州だけは仕事で行ったなくて』

『北海道も素敵なところだからな』

勇介さんは玲愛に話して下さって、それがまた嬉しくて笑顔で応えた

目的地の駅に到着し勇介と玲愛は降りて...

『解放感がありますね..空港って、それとそれぞれの出逢いと別れ』

『それはあるね。送る人と待ってる人がいるし、大切なスペースでもあるからな?玲愛あっちへ行くよ』

勇介は玲愛の手を繋いである場所へ歩いていた...

『何処に行くの?』

『あの窓側に行けばわかるから』

勇介さんに手を引かれて行った場所...は空港の全てが見える場所で飛行機がそれぞれに待機していた

『ここ?』

『この場所が気に入ってるんだ、待機してる飛行機が夢に向かって準備してるように俺には見えて』

『夢に向かって?』

『そう俺は飛行機って夢の乗り物だと思う。夢を乗せて叶える場所へ乗せて希望と未来ね』

『素敵なお話』

『玲愛だって夢はあるだろ?今の仕事をもっと大きな夢は持ってない?』

『あります』

『夢は叶える為にある』

『...勇介さん?夢はまたひとつ増えてました玲愛の中で』

『叶えなきゃな?』

『勇介さんも叶えなきゃ!玲愛がお手伝い出来る事も増えるかしら?』

『あるな?俺も玲愛に手伝う事増えるか?』

『増えると思う!あっ飛行機飛んで行く』

『夢に向かって飛び立ってゆくな』

玲愛は俺に委ねて...それを受け止め、玲愛に言葉を告げて頷いてくれた

好きな場所で玲愛と過ごし、お気に入りの場所をいくつか案内して...

見える景色を共有し喜びと嬉しさをおすそ分けしてゆく、まさかこんなに早く玲愛を連れて来れるとは思っていなかった

玲愛からのリクエストで『行きたい』と願い、連れて来れたのは俺にとっても喜ばしい事であった

いくつか回って...

『少し休憩する?』

『かなり歩きましたものね。お勧めの場所あります?』

『景色見ながらのカフェがある。夕焼けの景色も綺麗だから』

『夕焼け見たいです』

玲愛と向かったカフェ...外はちょうど夕焼けがキレイに見えて、玲愛ははしゃいだ

『勇介さん!夕焼けですっ』

『(笑って)綺麗だね、玲愛みたいに』

夕焼けに染まる玲愛も可愛くて、つい素直に褒めただけの言葉玲愛を見つめて...

『勇介さん?』

『玲愛の色んな姿を見れて幸せな気持ちになってる。玲愛は?』

『勇介さんから幸せをたくさん貰いました。(手を繋いで)とっても大切な時間を貰ってばかり』

(玲愛はいきなり席を立って...勇介にくちづけ)

『れ、玲愛...』

『感謝のKissです。ありがとう勇介さん』

『ありがとう玲愛』

玲愛からの突然のKissには驚いて、一瞬俺は時間が止まったように感じて、目の前の玲愛は笑顔溢れる表情に目を奪われた...

『勇介さんのおかげです。玲愛...前に一歩ずつ進めたのも勇介さんのお言葉があったから』

『今日の玲愛の行動には驚かされてるな』

『そうですか?...勇介さん!見て夕焼けが沈んで行きます!』

『暗くなってからの夜景が一番綺麗で』

『楽しみっ』

少しづつ...日が落ち暗くなり、灯りがつき始め勇介と玲愛は夜景を見ながら会話を進めている。

自然な空気と自然な会話がMelodyのように弾んで...

『玲愛...(横にいる玲愛を見て)』

『(振り向いて)なぁに?』

『...好きだよ』

『玲愛も...好き』

『外の灯りの輝きが宝石みたいだと思わないか?』

『沢山の光りが輝いて綺麗』

『デッキ歩いてみようか?おいで』

ゆっくりと玲愛の手を引いて、足元を気をつけるように...

『ありがとう勇介さん』

光り輝く灯りに歓迎されてる気分、勇介さんのエスコートで一番綺麗に見える場所で立ち止まり...

『(隣の玲愛を見て)綺麗だと思わないか?』

『(勇介さんを見て)凄く素敵な夜景...いつまでも見ていたい...素敵なイルミネーション』

『(玲愛の肩を抱いて)玲愛はイルミネーション好きって言ってたな?』

『とっても好き』

時間の許す限りその場所で過ごす...

どれくらいか過ぎた頃...勇介は玲愛に言う

『今日は玲愛の家まで送らせてくれる?』

『いいの?』

『そうさせてくれる?一秒でも多く玲愛といたい気分』

『玲愛もです...勇介さん』

『玲愛?途中にビーフシチューが美味いカフェがある。玲愛はビーフシチュー好き?』

『ビーフシチュー好きです!とろとろのお肉美味しそう』

『玲愛気に入ってくれると思う。それとパンも美味いよ』

『勇介さん美味しいところいっぱい知ってる』

『お客様とlunchして教えて貰ったんだ!近くまで来た時には必ずそのカフェに寄る事にしてる』

『ここからはかなり?』

『電車とバスなら、玲愛はどっちがいい?』

『電車なら少し歩く感じ?』

『少しより若干歩くかな?バスなら降りてすぐ』

勇介さんに薦められてそのカフェでディナーをする事になって...

空港の景色を思う存分楽しんでから目的のカフェへ玲愛と一緒に歩いてバス乗り場へ向かう

『バスで行くの?』

『景色見ながらも良くない?』

『玲愛...寝ちゃうかもしれないです』

『かなり歩いたからな。少し寝ればいいよ』

『でも折角のデートなのに』

『良い夢見れるかもよ』

『夢?』

『そう幸せな夢ね。俺も少し眠ってしまうかもな?だからこうして(手を掴んで)』

『勇介さんありがとう。幸せな夢見れるかしら?』

『見れるって願ってると見れたりする』

『それって...コンサルで言われた事があります』

『似たような事が俺もあったな』

玲愛と笑いあって生徒だった頃のお互いを話し始めて...

『テストがあってな、それが結構難しくてな苦労した経験がある。次の受講までにclearするように!って言われててな』

『うふっわかります』

『玲愛もか?』

『うん!でも麗華さんは怒る事はなくて詳しく説明までして下さって』

『わかりやすいのが一番だもんな』

『そうなの』

『互いに良い先生に巡り会えたって事だな』

『ほんとに』

『少し眠る?』

『うん...少しだけ、甘えていい?』

『俺も少し眠る』

玲愛は勇介の肩に頭を委ねて眠った

窓の景色を見ながら思う...空港の夜景の灯りひとつひとつに導かれる事があった

それは出張続きがあった時期に精神的に落ち込む事があり...恩師に相談した事があった

その時に恩師からの言葉は...

『苦手なものを得意分野にしろ。諦めてはそれまでだぞ?勇介。お前に出来ない事はない』

恩師の言葉にアドバイスを貰う

思い出していた時...自然と玲愛の手を握っていた事を時間が経ってから気づく

玲愛の方を見ると目を覚まして心配そうな顔で見つめていた

『...勇介さん』

『心配そうな顔してる』

『だって』

勇介は玲愛に話した

『そのような事が...あったなんて』

『俺だって悩む事はあった...誰でもぶつかる壁ではあるからな。乗り越えて今がある』

『そうね』

『玲愛なら分かってくれるだろ?』

『わかります』

『だけどな?男って弱音は吐きたくないものでもある...が、つい口に出してしまう事もあって...言葉に出されるとな』

『その時はお付き合いしてた方がいたわけですね』

『あぁ...一瞬で熱が冷めたな。それからは走り続けた。何年かして玲愛に出会った』

『(黙って勇介さんの手を握り返した)』

『玲愛...』

『(玲愛は黙って勇介さんを見つめた)』

『ありがとうな』

『ううん(黙ったまま再び勇介さんに甘えた)』

『(ありがとう玲愛)』

玲愛はそれ以上聞く事はなかった

走っているバスの中でひとつの場所が近づき...

『玲愛?あそこに小さな神社があるんだ...』

『(その先に視線を)ありますね』

『ちょっとわかりづらいが...羽田の氏神様と言われる神社でな、航空関係者の参拝がある場所だ。玲愛は神社巡り好きだったろ?』

『玲愛...神社巡り好きです』

『今度行こうな!約束しよう』

『うんありがとう。勇介さんと行きたいところいっぱいですね』

『ほんとだな』

『勇介さん?お参りって毎月行くのが良いんですって』

『そう言われてるな?急に行きたくなる時もあるよな?』

『思いついて...行きたい気持ちが高まる時ってあります』

『そういう時は近場とか仕事の途中なら近くに行くのも良いらしい』

『うん!麗華さんも言ってました』

『渡部さんも言ってたな』

『うふっ...共通の繋がりの先生だから同じ事を仰ってるんですね。勇介さんあのお店に凄い人が並んでます』

『そうだね...あれは地元で有名な餃子の店だね』

『餃子のお店?』

『そう、羽根付き餃子とか水餃子とかね美味いよ』

『行った事あるんですか?』

『お客との打ち合わせの後にlunchに行った事あって美味いぞ』

『わぁいいなあ』

『行ってみたい店のリストに増やす?』

『はいっ』

『玲愛そろそろ着くよ』

バスは終点に着き、勇介と玲愛はバスを降りて...

『凄い人なんですね』

『この駅は混雑がかなりあるね、逸れないように手を繋ごう』

『ありがとう』

勇介さんのエスコートで歩いていると人とのすれ違いでぶつかりそうになると勇介さんがそっと引き寄せて下さり...

『危ないから玲愛は俺の側ね』

『怖かった...』

『かなり人通りが多い街だからなここは...玲愛大丈夫か?この階段降りると店が見えるよ』
『うん』

階段を降りて行くと目の前の大きなビルがあり、勇介さんは『玲愛?このビルの2階の店』と...

『素敵な灯り』

席に案内されたのは奥のカウンターの席で、勇介さんに『玲愛先に座って』

『失礼します』

『この席ならあのBARでの事を思い出すね』

『京都の?』

『そう思い出さない?...玲愛?言ってたのはコレ』

『(メニューを見るとたくさんの種類があって...)選ぶの悩みますね。今日は勇介さんお薦めのビーフシチューセットにします』

『ケーキひとつ頼もうか?ショートケーキでいい?』

『勇介さんにお任せします』

お店の雰囲気もとても良くて、初めて入ったお見せなのに何故か落ち着く感じの雰囲気...
素敵なお店を案内して下さった事に感謝の言葉を伝えた

今日は色々なところに出かけて、いっぱいの景色と風景を勇介さんと見る事が出来て幸せな気持ちになった

外の景色は暗くなって夜の景色がカウンターから良く見えて...

『窓に玲愛の顔が写るのはいいね』

『勇介さんのお顔も見えます。見られてるみたいで恥ずかしい』

『一緒の時間を過ごすのはなんて幸せなんだろうって改めて思うよ』

勇介さんとお料理が届くまで会話をしていると...

『玲愛ビーフシチュー来たよ』

『美味しそうな匂い』

『玲愛食べてみて、感想聞かせて』

『お先に頂きます』

勇介さんと食べるビーフシチューはお肉が蕩けてとても美味しいビーフシチュー

『お肉が蕩けて美味しいです。それにパンのお味もしっかりしてて美味しい』

『良かった』

窓に写る、玲愛の美味しそうに食べる姿を見ながら...勇介は可愛い玲愛の表情に嬉しさと幸せの時間。玲愛と過ごすOFFのデートの時間は、いっぱいの会話と自然体になれる自分自身にリフレッシュを貰う。

玲愛は美味しく食べながらふと窓を見ると、勇介に見られてる事に気づいて...

『勇介さん?ずっと見てたの?』

『玲愛が可愛くてな。玲愛から癒しを貰ってるなって思ってな、見てたら駄目か?俺は玲愛に幸せを貰ってるなって』

『だって恥ずかしいもん...』

『玲愛も俺を見てれば?』

『勇介さんを?見つめるの?見つめていたら玲愛ときめいちゃうし...』

『ときめいてる玲愛もまた興味あるな』

『勇介さんったらもう』

玲愛の言葉に俺は意地悪な言葉を投げかける...

『玲愛?一緒の写真撮りたいんだが...』

『今?』

『今じゃなくてもいい』

『わかったわ。玲愛も同じ事思ってたの』

共に過ごすこの時間は、笑顔と潤いを感じる時間となって...束の間の休みの時間のリフレッシュ心に不足しているエネルギーを補給するには大切な時間になっていたに違いない

『不思議だな休息を貰ってる気分になる』

『そう?それは玲愛も嬉しい』

『ありがとう玲愛』

『私も同じ思いだもん』

勇介は玲愛からの何気ない言葉や行動に気遣いを感じながら...窓に写る玲愛の姿を嬉しそうに眺めていた

(勇介さんまた玲愛を見てる)

『玲愛を見てるだけでお腹満たされるな』

『もう~』

『良いじゃないか?』

(勇介さんに意地悪されてる気分になって)

勇介さんはカフェに入ってからリラックスしてるように見えて、それはふと玲愛に話して下さった出来事を話してる時の表情がとても気になっていたから...

勇介さんにも過去あった出来事から乗り越えて...

『勇介さん?』

『どうしたの?』

『玲愛が上書きしてあげます』

『...それは俺も玲愛に伝えたい言葉だな』

『ありがとう』

『玲愛といると前向きになれるよ。あっそうそう渡部さんから連絡来て日程決まったよ』

『もう?』

『ちょっと待って(スマホを見せて)この日』

『この時期ってお忙しくないのかしら?』

『ちょうど一段落してる時期だそうだ』

『わかりました。玲愛緊張してしまいそう』

『大丈夫!麗華さんもいるから、麗華さんからも玲愛のところに連絡するって』

『わかりました』

『玲愛も渡部さんの講演会聞きに行ってみる?』

『あれば行ってみたいです』

『近々連絡あるんじゃないのかな?聞いてみようか?』

『お願いしてもいい?』

『聞いてみるな』

勇介さんからのお話で渡部さんの講演会があると聞き、出来れば一度聞いてみたいと思って勇介さんから聞いて貰う事に...

『(楽しみに待ってると)』

『今年はないみたいだ、しかし年明けてからあるみたいで2席確保してくれるそうだ』

『ありがとう勇介さん』

『後の懇親会も出てくれと言われたが玲愛は?』

『勇介さんが一緒なら』

『一緒に出席しような。お願いするね、色々勉強にもなると思うから無駄にはならないと思う』

『また楽しみがひとつ増えました』

途中になってるdinnerを続けて...デザートのショートケーキを半分こして食べた