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いざとなると心は揺れる

病院から電話があったのが23時を過ぎたころ
夫の転院で朝からハードスケジュールだったので
疲れてベッドでうたた寝をしていたとき
消音にしてるから普段だったら気付かないだろうに
なぜかスマホの着信に気づいた

「〇〇さん(夫)の心臓が止まってます」
一瞬、何も考えられなかった

確かに、
数日前から意識ももうろうとして
話もできなくなって
心臓も弱ってるとは言われたけど

転院してこれから少しずつ良くなるのかな・・・
そう期待してたから

「心臓マッサージなどの延命はされますか?」
本人は苦しみたくないから逝かせてほしいとは言ってたけど・・・
思わず「お願いします」って口に出してた。

娘たちを連れて慌てて車に乗り込んだ瞬間
主治医から電話
「もうあちこちがボロボロで、今心臓マッサージをしても苦しませるだけですよ。もし戻ったとしても、またすぐ止まる可能性の方が高いし、これ以上苦しみを長引かせても、本人が辛いだけですよ。」

「・・・わかりました。」

そうだよな、もう半年以上、
苦しい苦しいって言い続けてたもんな・・・
延命はしないで欲しいっていってたもんな・・・
でも、思わず延命を願ってしまった。
それが残される者のエゴなんだろうな・・・

延命措置はしないと判断して、
現実を考えないようにしながら
車を飛ばしてたどり着いた時には
彼の体はまだ暖かくて。。。
そこで死亡宣告23:58でした。

その場で家族で泣き崩れて、
永遠に泣き続けるかと思ったけど
妻として、やらなければいけないことが一度に押し寄せる
葬儀社なんて、全く考えてなかった。
これからの流れなんて、全く調べてなかった。
荷物を持ち帰る袋なんて持ってなかった

別れの哀しみに浸る余裕もなく
怒涛の「やらなければいけないこと」がはじまるのです。

それは、また今度・・・

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