2019年12月Twitter掲載詩

欲しいものなんて
本当に欲しいなら奪いにいけって
誰かが言ってた
自分以外の誰かが泣いても
それは自分が努力したなら
褒められるべき、なの?

僕は本当に…

あなたが好きでした

__________2019/12/03


僕は声を忘れたカナリア
君と出会って愛を知ったの
だけど
君と離れて愛を失った
ポッカリと空いた穴を埋めるように
僕は歌おうと思うけど
相も変わらず僕は声を失くしたままで
ここに何をあてはめれば
声が出るのか、なんて
今更知る由もなかった
貴方の後はもう追いたくない
きっぱりと忘れられたら
声も戻るでしょうか

__________12/07


手袋の右手は僕で
左手は君
片方の手が冷たいままの
ちぐはぐなお揃い

__________12/08


例えどんな些細で
傷つき傷つけあった恋ばなも
今後何かの糧となりましょうか
泣いて枯れた皺の土地
腐葉土にして撒きましょう
さすれば何かの芽が
小さくとも芽吹くやも知れませぬ

__________12/16


「待ってて」
その人は言ったんだ
「必ず」「帰る」からと
だけど…
言葉は儚くて
湯気みたいに消えるから
写真に撮って保存もきかないから
だから僕は
聞いたこの耳を信じるしかなくて
何度も過去に戻って
貴方の声をリピートする

ガ、ガ、…待って、マッテテ…

待ってるから
消えないで

僕はずっと此所にいるから

__________12/27

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