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長女の登園拒否

それでも日常は続き
自分の貯金と実家にも助けてもらいながら暮らしていました。

そんな中で夫の体調は
信じられないようなことで嘘のように回復していったのですが
そのことについてはまた後に記しますね。

そして長女も幼稚園に入園する年齢となりました。

親子3人の閉鎖的な生活から
「これでやっと他の人との繋がりができる!」と
思ったのも束の間・・・
入園して数日経った頃から
幼稚園の門の前に行くと
娘がワーワーと泣き出すようになってしまいました。

いわゆる
「登園拒否児」になってしまったのです。

4歳のお誕生日カード、毎日泣いてばかりいた証拠です



「何が嫌なの?」と聞いても

「毎日同じことばっかりするから嫌」とか
「お布団が違うから嫌」
「自分のお箸じゃないから嫌」
という答えです。

どうにか登園したある日
帰り際に先生から
「今日は美紀ちゃんは二回も笑ってくれましたよ」と言われてびっくりしました。

どうやら幼稚園ではほとんど
おしゃべりもせずお友達とも遊ばず、笑うこともほとんどないとのことでした。

確かに入園前から
近所の公園に連れていっても
あまり喜んで遊ぼうとしない子供でした。
そして決まって「早くお家に帰ろうよ」と言い出すのです。

そして家で一人で絵本を読んだりし始めるのです。

近所のお友達がきてくれても
最初は一緒に遊ぶのですが
気がつくと
やはり一人でじっと本を読んでいるような子でした。

私はそれが嫌で嫌でたまりませんでした。
子供らしくもっと遊んでくれたらいいのに!と思っていました。

保健所の健診の時に「自閉症かもしれない」と言われ
知能指数を測ったところ
「知能指数が高すぎる」と言われたことがありました。

お医者さんに
「あまり本を見せないように」とか「字を覚えさせないように」
と言われたのですが
「静かだな」と思って姿を探すと
じっと本を読んでしまっているのでした。

好きなものはどうしようもありませんでした。

でも、まあそんな娘も今現在は
並の知能指数になっているようで
84歳の私よりもずっと忘れん坊ですから
大丈夫だったのでしょうね。

しかし、こうして幼稚園のほとんどを登園することなく
過ごすことになってしまいました。

ただ年に一回あるお遊戯会の時だけは
楽しそうに行くことがありました。
その時はニコニコ笑ってくれていました。

「さくらん坊ベレーちゃん」という踊りを
とても楽しそうに踊っていた時は
本当に嬉しくて嬉しくて涙が出て止まりませんでしたよ。

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