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宦官という狂気

 中国ドラマを見ていると、宦官が登場します。 彼らは男性の重要な部分を切り取ってしまったので、当然子どもを作る機能を失っているわけですが、今考えるとゾッとする制度です。

 宦官は、後宮を管理するために必要だったそうなのですが、本当にそうなのか疑問に思います。

 女を統治するのは女ではダメだったのでしょうか?やはり男の方が女たちをまとめやすかったのでしょうか?

 子どもを作る機能をもっていないので、宦官と後宮の女たちのどろどろした恋愛は生まれにくいかもしれません。
 ドラマを見る限りでは、皇后が後宮をまとめるとなると、派閥が生まれたり、気に入らない女性に意地悪したりしていました。そういうのを防ぎたかったのでしょうか?

 しかし、歴史を見ると、結局宦官も政治の内乱に何かと関わっています。どうやら子どもを作る機能が失われると、権力欲や出世欲がより強まるようです。

 日本にはなぜかこの宦官制度は輸入されてきませんでした。宦官制度がなくても、なんとか上手くやっていけたのは、穏やかな国民性のお陰なのでしょうか?宦官がいなくても、上手くやれるに越したことはないですよね。

 その代わり、中東にはこの宦官制度が輸入されていったそうです。『オスマン帝国外伝』を見ると、宦官が登場しますが、やはり後宮を管理していました。

 何はともあれ、近代に入って後宮や宦官がなくなったことは倫理的にも、道徳的にも良かったなあと思うこの頃です。


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