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稽古場の模様をお届けします(noteはじめました)

おはようございます。
劇団青年座研究所中の人です。
中の人と言っているわりに身バレをしている中の人ですが、個人的に公式さんの"中の人"という響きが好きなのです。
na-ka-no-hi-to、濁音が無く、鼻音があって、ア段とオ段が2つ入っているので柔らかい感じを与えるんですよね。

さて、ほとんど使っていなかった個人noteを研究所noteに変更して綴ってみることにしました。
頻繁に、というわけではありませんが、よろしければお立ち寄りくださいませ。

最初のnoteはこの間見学してきた実習科の稽古を記したいと思います。
4月に行われた、劇団青年座の演出家 磯村純さんによる稽古の様子。課目では"台詞Ⅱ"という位置付けですが、シーンスタディ、台詞という"言葉"から戯曲を読み解き、組み立てていく稽古でした。

いきなり台詞を喋るのでは無く、スタニスラフスキー・システムを考え体感するグループワークを行い、戯曲読解と役の構築から。様々に討議と実践を重ねながら理解を深めていきます。

俳優訓練としてはあまりに有名で敢えての説明の必要はないかもしれませんが、これから目指す人の為にもちょこっと説明を(ご存知の方はしばしお付き合いください)。

スタニスラフスキー・システムは、俳優であり演出家であるコンスタンチン・セルゲーヴィチ・スタニスラフスキー(露、1863-1938)が、自らの舞台創作における様々な体験をもとにしてまとめ、確立させた、俳優の意識的な心理操作術を通じて、自然な、潜在意識下(←ちょっとこの一言では説明が完成されませんが)での創造を目的とする科学的な俳優術。

世界中の俳優養成の多くの基礎となっています。俳優が役を生きるための様々な分析がなされているんですね。詳しく知りたい方は「俳優の仕事」(3巻!分厚い!)をはじめとした氏の著書を読んでみてください。

「その衝動はどこから?」
磯村さんから問いかけが。喜怒哀楽をはじめとする様々な感情、それを突き動かす始点はどこなのか。台本上に書かれていることはもちろん、書かれていない部分がその役となる為に重要、それをどう意識に纏うか。

モノローグ(独白)とダイアローグ(会話)へのアプローチは本科でも行いますが、一年目は丁寧に積み重ねていくものでした。
実習科になると速度が一気に上がります。
繰り返し、そして次々に進むので、瞬時に判断して感情を探り、それを行動まで繋げていかなければなりません。

磯村さんからは何度も「なぜそうなった?」「どうして?」という問いが。
それについてあれやこれやここでも討議。
俳優と演出のコミュニケーション、面白いですね。

そしてまた、「言葉は相手に影響を与える為に喋る。言葉ひとつひとつを引っ掛けていかなければその影響を与えられない」ということも。

影響を与えることで相手の衝動となり、時間軸が進み、相手の言葉・行動が生まれます。
ドラマが展開していきます。
劇になります。
相手と芝居をするとは影響を与え合うこと。
わぉ、人生そのもの。

様々なアプローチがあり、終始愉しそうな稽古場でした。

今回のnoteはこの辺にて。
稽古の様子(実習科も本科も)をはじめ、今後も色々ふいっと更新していく予定でおります。
ゆるゆると、よろしくお願い致します。

サポートありがとうございます!これからも大切にお届けしたいと思います☆