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さらば、桜台。好きだったぜ。

2024年3月3日。
暖かな春らしい日差しの中で退居作業が完了し、4年間住んだ練馬区・桜台という街とお別れ。

思い返せば2020年3月、新社会人を目前にして念願のひとり暮らし開始。
不動産屋に入って30分で決めた新居、結構気に入っていた。
駅徒歩5分だし、コンビニも2分で着く。
全室角部屋構造だからうるさくない。
(上の階の住人が25時頃に掃除機かけだすことは何度かあった)

この部屋での思い出は数え切れない。
当時付き合っていた子を呼んだら汚すぎて一瞬でフラれたとか、
ガスが止まって12月に冷水でシャワー浴びたとか、
浴室の天井からゴキブリが降ってきたとか、
バーナーで調理してたらガスボンベとの継ぎ目からガス漏れして炎上したとか、
オンラインミーティング中にゴキブリが駆け抜けたとか。

仕事がうまくいかなくて、部屋を真っ暗にして1時間ぐらいLEDランタンの灯りを眺めてた夜とか、
今日で辞めてやるって思いながらベッドにダイブした夜とか。

部屋の外での思い出も数多ある。
環状七号線にかかる歩道橋の上からヘッドライトの列を見下ろしていた景色、
ヒトカラの帰りにストロング缶片手にふらふらと帰った道、
いっつも店員が満面の笑みで話しかけてくれる、秒でつぶれたケバブ屋、
空腹の限界過ぎて閉店間際に駆け込んだマクドナルド、
引っ越す1週間前に初めて飲んだ焼き鳥屋。

それと同時に、作れなかった思い出も沢山ある。
ついぞ入る勇気が出なかったオーセンティックバー、
1人では違うかなぁと思ったイタリアン、
また今度でいいかと後回しにしつづけたラーメン屋、
常連に気後れした日本酒バー。

ちょっとだけ勇気を出していれば、全然違う未来があったかもしれない。なかったかもしれない。

新しい世界を知ることに一歩踏み出せないまま、引っ越すことになってしまった。たぶん、もう来ることはないと思う。

とても後悔している。20代前半の苦く、先の見えない、それでいて最高に自由な時間は2度と返ってこない。

先週から、亀戸に引っ越してきた。
駅前には居酒屋もショッピングモールもあり、夜中でも賑やかで明るい街だ。それでいて、1本路地を入ればディープさもある。
正直、桜台とのギャップに戸惑いはある。

だけどいい機会だ、この街を遊び尽くしてやろうと思っている。
桜台でできなかったチャレンジを、開拓を。遠慮なく飛び込んでいく。

外に出るんだ。遠出もいいけど、まずは手の届く範囲から攻めていかないと。
それだって1年や2年では到底味わい尽くせないと思う。目についただけでも行きたい店、食べたいものが渋滞してる。

社会人編、第2章が始まった。面白くしてやろう。


新しいドアを開けるところ

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