見出し画像

お茶の愉しみ 【池内製茶 こだわりの自家栽培、自家焙煎】

高知県仁淀川町は高知県と愛媛県の県境、
仁淀ブルーと水質日本一で知られる仁淀川の上流域にあります。
400年前からお茶の栽培がされており、江戸時代には土佐藩主にも献上されてきました。

山深く切り立った斜面、水はけもよく寒暖差で霧が多いという、
おいしいお茶のできる条件が揃っているのです。

仁淀川町は『茶どころ』として知られ、
毎年行われている高知県茶品評会でも、外観、色、香気、滋味の審査で賞を取るなど、質の高いお茶の生産地として有名です。

味が濃いため、静岡茶等に混ぜてブレンド茶として出荷されてきました。

しかし、平成16年度から農産物加工品の原料原産地表示が義務化されたことなどから需要が大幅に減少し、買取価格の大幅な下落となりました。

仁淀川町では暮らしの中に、当たり前にお茶が息づいています。

各家庭にお茶の木があり、そのお家ごとのお茶の味があります。
こちらでは『飲み茶(のみちゃ)』と呼ばれています。

これって夢のようではないですか?
はじめて知ったときは、驚きました。
仁淀川町では、当たり前に『飲み茶』文化があります。

・朝一番にお茶をフライパンで炒って、お茶を淹れ神棚にお供えする

・お産の際に、消毒や栄養としてお茶をお母さんがお茶を飲む

・八十八夜ころには、新茶を手で摘んで、各家庭で手揉みし釜炒りする

など、それはそれはうつくしい光景です。
うつくしい日本人の心や暮らしが息づいているのを感じます。

お茶といえば、八十八夜

立春から88日。

だいたい毎年5月2日ころが新芽がのびて、新茶の摘みごろ。
仁淀川町ではゴールデンウィークはお茶摘み・お茶刈りシーズン。

皆さん休日や行楽というよりは、毎年忙しい季節。
この時期は親戚が集まってお茶摘みをする風景も。


新茶を飲むのが美味しいというのが一般的ですが、それは、新米のように商業化されている部分も大きいです。

新茶は高値で取引されますが、飲み茶は新茶でなく、寝かしておいて半年後に飲むなど、
こちらでは新茶より番茶が美味しいと皆さん口を揃えておっしゃいます。

新茶はフレッシュで、目の覚めるような感じ
番茶は寝かした分、味も落ち着いていてほっこり味わうイメージです。

今回、ご紹介するのは、

仁淀川町池川地区にある池内製茶さん

おじいさんの重春さんの代からご家族で丁寧にお茶作りをされています。
お茶づくりには窒素が多く必要で「肥料食い」と言われるほど、肥料もかなり必要です。

近ごろはペットボトルの普及で急須でお茶を飲む人も少なくなり、お茶の買取価格も値段もここ10年でかなり値下がりしています。

町内の茶農家さんも生き残りをかけ、高価な機械を共同にして組合で経営される中、ご家族での個人経営にこだわり、丁寧にやさしいお茶作りをされています。

◎池内製茶
高知県吾川郡仁淀川町見ノ越207-4
tel :0889-34-3404
email:ikeuchiseicha@gmail.com

こだわりの自家栽培、自家焙煎

池内製茶さんは、おじいさんの重春さんが約60年前から、仁淀川町でお茶づくりをされてきました。

紅葉で有名な安居渓谷でも、観光客の方にお茶を振る舞ってきたそうです。
徐々にファンが増え、送って欲しいというお客さまが増えてきました。


ご家族の病気をきっかけに、
娘の真弓さんが特別栽培で約30年前から
有機無農薬を少しずつ始められました。

旦那さんの昇二さん、
お孫さんにあたる菜紡充(なつみ)さんと
ご家族で池川地区のお茶づくりをつないでおられます。


今回、ご紹介したいのは、

2021年ぴかぴかの新茶の煎茶、ほうじ茶と玄米茶

仁淀川町内には茶畑も多く、たくさんの美味しいお茶があります。
そして暮らしの中にお茶が息づいています。

仁淀川町では新茶の時期には、親戚や家族が総出で、お茶苅り作業や自宅用に昔ながらの手摘み、手揉み、釜炒りで作っている方もおられます。

新茶を親戚に送ったりと、季節を感じるお茶。
仁淀川町のうつくしい春の風景です。

新茶の買取のタイミングは、決まっています。
この山地では日当たりや、地域によって新芽の伸び具合が異なります。
でも、一斉にそれに合わせて刈るのは、本来ではありません。

池内製茶さんでは、昇二さんの判断でお天気と相談しながら、お茶摘みの初日を決めます。

長年の勘とタイミング

蒸し加減、揉み加減、乾燥時間で味は変わります。
製茶工場ごとにその製法が異なるのです。


こだわりの自家栽培、自家焙煎で仕上げ加工までご家族で丁寧にお茶つくりをしています。

蒸し時間や最後の仕上げ加工(火入れ)のタイミングや時間により、風味や香りが変わってきます。
茶畑の管理から、製茶まで旨みを最大限に引き出す製法を研究され続けています。


◎ほうじ茶 【特別栽培茶】
煎茶や番茶を強火で炒って、独特の香ばしさを引き出したお茶です。
タンニンが少なくあっさりしていて、苦味や渋みのないので食事中のお茶に合います。

お茶やさんによって、ほうじ方やほうじ加減もそれぞれ。

池内製茶さんのほうじ茶は「温かくて、やさしい味」筆者の大好物です☆

◎煎茶 【特別栽培茶】
茶葉を蒸し、発酵せずに製造する世界的にも珍しいお茶。
形状が細く針状、一番茶は特に新鮮な香りがある。
80℃程度の低温のお湯で、2分位おいて淹れるとおいしい。

◎玄米茶
蒸した米を炒りポップコーン状にし、煎茶をほぼ同量加えたお茶。

炒り米の香ばしさと、煎茶のさっぱりとした味わいが楽しめます。
カフェインが少なく、お子様やお年寄りの方にもおすすめです。

◎特上煎茶【特別栽培茶】
一年で一番最初の新芽をだけを摘み、新茶特有の青々しく、深い香りが楽しめます。

蒸し時間や最後の仕上げ加工(火入れ)のタイミングや時間により、風味や香りが変わってきます。
青々しさを残しつつ旨みを最大限に引き出す仕上げ加工にこだわっています。

カフェインについて

お茶のカフェインについて気になりませんか?
カフェインが多いと言えば、コーヒー、紅茶が思い浮かぶと思います。

カフェインには、眠け覚しや興奮作用など「脳を覚醒させる作用」があるため、体調や体質・飲む時間帯には注意が必要です。

また、小児、妊娠または授乳中の人はカフェインは1日に200~300mgまでが目安とされています。

<浸出液100mlあたりのカフェイン濃度>

紅茶    30mg
コーヒー  60mg
ほうじ茶  20mg
煎茶    20mg
玄米茶   10mg
玉露    160mg
ウーロン茶 20mg


コーヒーは紅茶の半分。
玉露は特筆して多く、ほうじ茶の8倍。
同じお茶類でもカフェインの量はさまざま。

玉露はコーヒーよりカフェインが多いのは驚きでした。

シャキッと目を覚ましたいときには、玉露を
午後や夕食後などゆったりしたいときにはほうじ茶や玄米茶をお勧めします。

緑茶の種類

緑茶とは
「摘み取った茶葉を発酵させず、そのまま蒸して乾燥させたお茶」

◎煎茶
新芽から摘み取りまで日光に当てて栽培します。
日光に当たって育った煎茶の茶葉は、澄んだ緑色をしています。
「すっきりとした渋みのある味」

◎番茶
新茶のあとに摘み取ったお茶。
大きくなった葉を使う二番茶、三番茶は摘み取った順。
「甘味が少なくさっぱりとした味」

◎玉露
茶摘の約3週間程度前から覆いをかけ日光を遮って育てることで、旨み成分であるテアニンの含有比率が増えます。
最高級のお茶と言われ、「旨みとコクのある味わい」になります。

◎抹茶
新芽を蒸し、葉を揉まずに乾かします。(揉みながら乾燥させると玉露)
茎と葉脈を取り除き、選り分けた荒茶を再び乾燥、低温除湿の状態で熟成させると、「ふくよかな香りとまろやかな味」の碾茶(てんちゃ)となります。これを石うすで挽いたものが抹茶です。

いかがでしたか?

私自身も知りたかったことをまとめてみました。
皆さんの、おいしいお茶時間のヒントになれば嬉しいです☆

これからも仁淀川町のうつくしい暮らしや景色おいしいものをお伝えしていきます。
スキやフォロー大歓迎です(^^)

最後までお読みいただきありがとうございました☆


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?