RPG型議論

みんなが円卓に座って、対等な立場で公平に平等に語る、というのはたしかに質の高い議論形式に思えるし、理想的だと思う。

だけど実際にやってみてどれくらい便利かというと、そうでもない気がする。だって対等で公平で平等ということはみんなが同じだけの力を持っている、あるいは機会をもっているということだ。
とんでもないバカが紛れ込んでいても真面目に対応しないといけないし、みんな普通くらいで有識者がいないと曖昧な議論になる。でもみんな賢くても、賢いからこそやることが多くてとんでもないほどの労力と時間がかかる。

おそらく、このような議論形式は抽象的な主題に対して有効だろうが、なにか一つの真理を求める際にはより適したものがある。それはRPG型議論だ。

それは古典的なロールプレイングゲームのように、魔王と勇者を用意する。魔王は「環境を守るために人類は滅んだ方がいい!」みたいなとんでもないことを言い出す。それに対して魔王の右の席から勇者たちが反論していく。
すべての勇者が反論を終えたところで、そのすべての反論を魔王にぶつける、その結果としてできたものにもう一度端から反論していって、それを繰り返してもうこれ以上反論できないとなったら、それはそこにいる全員にとって真理だ。

これは一つの主題を否定したいとき、あるいは結論を見つけだすのに有効だろう。

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