本気を出したくないさん

あ〜〜〜マジで本気を出したくない。

自分の底が見えてしまう。本気を出さない限り「俺はまだ本気を出してないだけだから」とすべてに言い訳できるけど、本気を出してダメだったらもう泣き崩れるしかない。
そんで次から本気を出さないように学習してしまう。

そもそも本気を出す必要ってあるのだろうか。
楽しく生きたいだけだから、わざわざ緊張しにいくのは、まあ俺がドMの世界線ならやってただろうけど、今生では考え難いよな。
でも本気を出さないと楽しくない。

やる気がMAXな状態が本気で、やる気がちょっとある状態が普通。つまり人間は、まったく本気じゃないから、ちょっと本気か、MAXで本気か、のざっくりとした三段階で生きてる。普段は本気を出していないと言っても、じっさいはちょっと出してる。

ネットの隅っこに記事を書いてるときだってちょっと本気だ。
だからちょっと気を使うし、出来が悪ければちょっと落ち込む。本気を出すのは、単なる量的な違いでしか…………いやそうでもないな。

たとえば(実際はそんな単純じゃないけれど)9割の本気を出したとしたら、10割と違って、のこり1割に希望を託せる。ように見える。
なぜ「ように見える」だけなのかというと、当たり前だけど、9割も見えてたら残りの1割だってなんとなく分かっちゃうから。とくに自分より強い人にとっては。

そうするとじゃあいつも1割の本気を出すべきなのか?と思うが、まあそれじゃ楽しくないし誰にも認められない。本当にすごい人なら1割でもすごい物を作るかもしれないけれども、まあそんな人は本当にごくわずか。

ほんの少しでも本気を出さずにはいられないが、ちょっとだけ本気を出さないのも無意味。中間なら効果もあるが、それでは中途半端。
もはや、本気をまったく出さずにつまらない平和を享受するか、本気を出して成功するか失敗するか分からないギャンブルに突入するか、その2択しかない。

どっちも嫌だけど、でも、後者はいずれできなくなる。このまま老いれば身体中が衰えるし、怪我や病気のリスクが高まる。脳の機能も限定的になっていく。残された時間も少なくなっていく。
そうじて機会を失っていく。

賭けられるのは今しかない。本気を出さないことはいつでもできるが、本気は今しか出せない。
地力の弱さが露呈した自分に対する多少の恥と落胆は、まあ飲み込むしかないだろうな…………

あ〜〜〜マジで本気を出したくない。

本気を出せる機会があるだけありがたいか…………

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