ケニア人の働き方・考え方①
KiliMOL代表の大山です。
2022年2月1日(火) 早朝にナイロビのジョモケニヤッタ国際空港に到着しました。それから4日間オフィスで過ごしたり、外出先で打ち合わせをしたりして過ごし、ケニア人の働き方、仕事における考え方が少しずつ見えてきました。と言っても、まだまだ日が浅く、且つ一部の話だけですので、今回のタイトルには①とつけさせてもらい、これから更に色々なことが見えてくるにつれて、②、③、、、と続編を書いていきたいと思います。
まず働き方の1つ目は、携帯電話を多用するということ。電話と言ってもWhatsAppという日本で言うLINEのようなもの。メールはあまり使わずWhatsAppで電話やメッセージ(チャット)をやり取りをします。なのでオフィス内でもみんなよく電話(WhatsApp)で話をしています。日本では携帯電話は緊急時にかけるもの、かかってくるものと考えていましたし、LINEのチャットを仕事で多用することもないので、日本とは大きな違いに感じました。携帯電話で通話をたくさんして電池なくならないのかなと不安になりますが、ケニアでは(電池容量の少ない)iPhoneはほとんど使われておらず、(電池容量の大きい)他社製の携帯が使われています。昨年9月に出張できた際、Google Playのアプリを活用するビジネスをしているケニアの農業関連のスタートアップの社長と話をしていて、自分もそのアプリをダウンロードしてみようと思い(iPhoneを使っているので)「iPhone用のアプリはないの? 」と聞いたら、「ケニアではiPhoneを使っている人はいないから、iPhone用のアプリなんて作らないよ!」と言われてしまいました。iPhoneの値段が高いというのももちろんあるでしょうが、彼らの電話使用量を考えるとiPhoneは電池容量が少なすぎるのかもしれませんね。
2つ目は対面での面談を重視すると言うこと。コロナ禍なので、対面での面談は好まれないのかと思っていましたが、実際には訪問&Face to Faceのミーティングが好まれています。日本ではここ最近オンライン会議がほとんどだったのでこれは驚きでした。その点、ケニアに住んで働くことの意味は大きいですし、この4日間も多くの人に面会することができて仕事の充実感もありました。但し、残念なことに、せっかく面会してもお互いマスクをしているので顔がよくわからないのです。そして、マスク越しだとなかなか人を覚えられない。なので出来るだけ写真を撮らせてもらうようにしています。写真の良い点は撮影の瞬間だけはマスクを外せますし、後で写真を見ることで顔も覚えられますし、後から見て思い出せます。実際に会ってその空間を共有することで確実に親近感が湧き距離が縮まるのは確かですし、これからも面会の機会は大事にしていきたいと思います。
上記にも通ずるところですが、人と人との信頼関係あるつながりを非常に重視していると感じます。「どこどこの誰誰を知っている」、「紹介できる」というのが打ち合わせでのポイントになることも多いです。それが評価されていると言うことでしょう。そこでの「知っている」と言うのはただ名前を知っていて連絡が取れるというのとは違って、「本人の人柄、人格も含めて知っていて信頼できるので、自信を持ってあなたに紹介できるよ」と言う意味が込められているように感じます。日本でも同様の面はありますが、日本ではある程度、その人の属している組織で判断してしまっているところはあると思います。個人ベースでの信頼関係で仕事をする部分はもちろんあるものの、そのバックにある組織を見てしまっているところは、特に大会社間でのビジネスでは、大きいように感じます。一方、ケニアでは同じ組織の中でも悪い人もいれば良い人もいると言うのが基本的な考え方であり、会社というバックグラウンドではなく、その人個人の人格を見て信頼できるかどうかを判断しているという面がより強いと感じます。
あとは、当局など政府系の上の人を知っているというのが大きな助けになるようです。何か手続き等でうまくいかなかった場合にその人に一本電話をするだけで話が一気にスムーズに進むようになったりしてしまうことがよくあるとのこと。日本では、行政手続きは、組織やルールで全て決められていて、個人の裁量が入る余地がないのが当然ですが、ケニアではルールはそれほどきっちり決まっておらず、人の裁量が入る余地が沢山あるのです。その点においてもやはり信頼関係を築いている人、困ったときに自分の為に動いてくれる人がいるということが重要なのですね。
同一民族が95%以上を占める日本人には全く想像がつきませんが、ケニアには40以上の部族がおり、それぞれ言葉も文化も違います(公用語としてはスワヒリ語と英語がありますので一般的に彼らは3か国以上を話せます)。ナイロビのような大都市となれば様々な部族がおり、そこでうまく仕事や生活をしようと思えば、しっかり相手を知り、信頼できるかをじっくり判断して、信頼できる人と良い関係を構築していくというのが生きる道であり、自然なのでしょうね。
私もケニアで暮らす以上、上記のような働き方、考え方にしっかりフィットしていきたいと思います。
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