ゴキちゃんに出待ちされた話
今日は7月1日、いよいよ今年も後半に突入してしまいました。
現在梅雨まっさかりですが、冬の日に起きたことを書きます。
平日の寒い朝、しゃあなしに今日も出勤すんべ~と自宅の玄関ドアを開けると、ドアの縁ギリギリの所にゴキブリがいた。
初めての出来事だったので思わず「うおっ!?」と後ずさる。朝から心臓に悪いことこの上なし。
妙な話だが、その佇まいはさながら「出待ち」のようであった。
人気のある芸能人やアイドルであれば、劇場や放送局を出た時には熱烈なファンが彼らの到来を今か今かと待ち構えていることだろう。
地位も名誉もない一般人であるところのわたくしの場合、外に出ると人間ではなくゴキブリが待ち構えているのであった。
その当時恋人がいなかった私は「それでも出待ちしてくれるだけありがたいか……」と情にほだされそうになったが、よくよく考えるとコイツの出待ちの目的は私自身ではなく、私の背後に控えている「暖かくて安全な部屋」なのであった。
それに気付いたら急になんだか腹が立ってきたので、とりあえず蹴散らしてお引き取りを願った。
10秒にも満たない、一瞬の出来事であった。
そして出勤した。
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